◇フレッシュボイス2 #2317の修正
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BS日テレで放送の松本清張ドラマ「ゼロの焦点」(一九九一年版)を録画視聴。ネ タバレ注意です。 同名小説の映像化作品はもう何度となく観ているのですが、やっぱりラストが一番難 しいんじゃないでしょうか。犯人が崖ばかりの海岸線から小舟に乗って漕ぎ出し、やが て海の藻屑と消える……。小説で、文字を追う分にはまあまあ問題なく行けると思うん ですが、映像にするとよくない。犯人が小舟を漕いでいく必然性がなく、唐突に映る し、その様子がひどく滑稽に見えてしまう(ただし、崖である意味はちゃんと用意され ている)。 今まで見てきた他の映像作品でも、無茶を承知で逃亡しようとしているのか、自殺す るためなのかよく分からない。そこそこ荒れている海に女の人が小舟に立って漕ぎ出 し、櫂を操る様が、もう正気の沙汰とは思えない。スピードがさしてあるはずもなく、 陸から海へとゆっくり離れて行く小舟を、主人公らが崖からずーっと見ている。一応、 感情を揺さぶるシーンのはずなんですが、実際にやるとなると犯人が波の飲まれるまで 恐らく間延びした流れになりそうだし、主人公らはそんな様子をただ見ているだけっ て、これまた常軌を逸しているんじゃないかと。 ミステリとしてはどうか。雰囲気はあるし、見るべきトリックが案出されている一 方、展開にはいくつか瑕疵がある。何で殺したのか分からない犯行が多い。毒入りの酒 を飲んで犠牲になった者がいると知っているのに、同じように毒入りの酒を飲んで殺さ れる男ってのも理解できない。 本作は昭和三十四年の設定で制作されていましたが、実際には平成三年とあってか、 撮影に苦労している感がひしひしと。蒸気機関車が引っ張る客車に乗ってきたのに、入 線シーンでは機関車を映さない、送電線にも気を付ける。(^^) 時代を現代に移せばいいかというとそう簡単でもなく、犯人の背景や動機は戦中戦後 に触れてないといけないし、先述した小舟で漕ぎ出すくだりがますます不自然になる可 能性が高いだろうなー。 ではでは。
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