◇フレッシュボイス2 #1777の修正
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親文書
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現代のアリバイ事情とか論理的行動とか> 島田荘司が二十一世紀の(本格)ミステリーというのを提唱していたように思いま す。書き込みを読んで、それを連想しました。 一つのことをしていたからといってそれがアリバイとして認められないという見方 は、独創的だと思います。ミステリ作家としての武器になるくらいの独創性。 世代間ギャップと言っていいのかどうか、たとえば中年男性がアリバイ作りのために トリックを弄して自信満々で犯行を成し遂げ、同じ世代の刑事達にはその壁が崩せな い。ところが警察官になったばかりの新米があっさり解いてしまう、ぐらいの展開は前 からあるかもしれません。でも捜査員全員が端から「そんなアリバイ、成り立たないよ ね」と否定するとしたら、かなり衝撃的になりそう。読者がアリバイトリックだと認識 してくれないと話にならないという心配はありますが、もうしばらくは行けるでしょ う。(^^; ただし、この手のものは一回使ったらそれまでで、以降はミステリ界隈に浸透してい き、当たり前になるという可能性もそれなりにありそうですが。 ミステリ、特に本格と称されるジャンルの登場人物はなるべく論理的な行動を取るこ とを大前提にしている、という話がありますよね。本格推理・本格ミステリにおいて名 探偵がロジックを展開することが非常に煩雑になるから。犯人は馬鹿な失敗や思い込み は犯さない、というのが暗黙の了解のように存在している。もし仮に犯人が馬鹿な失敗 や思い込みをしているときはその手掛かりを読者に分かるように提示すべき、というの が基本的な考え方でしょう。 もしもその前提・暗黙の了解が、時代が進むことで成り立たなくなるようだと、本格 ミステリにとって困った事態になるなあ……。 推理作家の佐野洋がエッセイ『推理日記』(講談社文庫他)シリーズのどれかで、石沢 英太郎「退職刑事」シリーズの一短編について感想を述べていて、その作中でやくざの 親分の取る行動に疑問を呈していたと記憶しています。親分の選択が、最善の策とは思 えない、次善・三善としてもおかしいんじゃないかと、首を傾げる感じでした。 単に作者が思い付かなかったとも、短編であるため書き切れなかったとも考えられま すが、やはり前提を崩しての本格推理は成り立たない、読者との間に溝を作ることにな りそう。 ではでは。
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