◇フレッシュボイス過去ログ #9139の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
・『猫間地獄のわらべ歌』(幡大介 講談社文庫)17/6461 天明年間、七万石を抱える猫間藩の江戸下屋敷の書庫蔵にて、藩士が切腹した状態で 死んでいた。内側から錠が掛かっており、明らかに自害なのだが、屋敷のことを預かる 藩主の愛妾・和泉ノ方にとって、部下の自害は不祥事に他ならぬ。なればこれを殺人事 件に仕立てよと暗に命じられたのが御使番の藤島内侍之佑。徒目付・水島静馬ととも に、ありもしない密室殺人を解こうと悪戦苦闘することに。一方、猫間藩の国元では、 首切り殺人が連続して起きており、しかもその事件を予言していたかのような童歌が流 行っていた。 2013本格ミステリ・ベスト10の第十四位に選ばれた、バカミス時代小説。 読書感想サイトでの紹介に惹かれ、図書館で借りてきて読みました。タイトルしか知 らなかったらまず手に取らないし、ミステリ時代小説と聞いてもなお食指は動かなかっ たかもしれません。 で――読んでよかった。 確かに時代小説のフォーマットだけれども、本格ミステリのガジェットもこれでもか とてんこ盛りにしており、両方のファンを楽しませようとする努力と趣向に拍手を送り ます。あ、いや、時代小説のファンは本書に対して怒るかもしれませんが(笑)。 また、途中で幾度か唐突に始まるメタなやり取りも、強引ではあるけれどもなかなか うまく書かれており、楽しい。何せ、時代小説の登場人物がいきなり「密室殺人」とか 「トリック」とか「社会派ミステリ」なんて単語を駆使してミステリ談義を繰り広げる のだから。 作中で用いられるトリックはどちらかと言えば大掛かりで、いかにもバカミスです。 現代では成り立ちそうにないトリックを、うまく活用してるなと感心していいレベル。 事件解決後のおちもきれいに決まって、よくできた話でした。ジャンルについて許容 範囲の広い方におすすめ(苦笑)。 ではでは。
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