◇フレッシュボイス過去ログ #6626の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
・『新・本格推理 特別編 不可能犯罪の饗宴』(二階堂黎人 編 光文社文庫) 17/6551 一面の雪の上を、下駄“だけ”が歩いて、足跡を残していく……。近くの四 阿では、男が死んでいたが、それは密室殺人の様相を呈していた(「死霊の如 き歩くもの」)。あらゆる難病に効く可能性があるという木の実が存在する世 界。その木の実――マノミを扱える初音の家に、大国の領主が病の奥方を連れ てやって来る。治癒の代償に、一番愛する者に関する記憶を失うマノミを奥方 が飲むそのとき、事件の引き金が(「花散る夜に」)。開発のために惑星に送 り込まれた八人のクルー。彼らの中には少なくとも一人のアンドロイドがおり、 ロボット三原則に従って行動するが、誰がアンドロイドなのかは人間のクルー には分からない。そんな状況下で七人が死亡し、一人が行方不明となる。遠く 離れた星で過去に起きた大量殺人の謎に、地球上の刑事が記録だけを元に挑 む(「だから誰もいなくなった」)。 「本格推理」シリーズ出身で、プロになった作家達の六作に、公募で選ばれ た一作を七番目の椅子として加えて編んだアンソロジー。 どれも本格推理たらんとして書かれており、満足できる水準になっているん じゃないでしょうか。ストレートな作品ばかりではなく、上に挙げたような異 世界物や宇宙を舞台にした物、さらには公開刑場から死刑囚の救出を図る組織 と食い止めようとする警察との頭脳心理戦を描いた「ハンギング・ゲーム」、 宮沢賢治が探偵役を務める「かれ草の雪とけたれば」等々、本格でありながら 変化球を織り交ぜたバラエティ豊かな一冊と言えましょう。 中でも注目は、七番目の椅子に選ばれた「だから誰もいなくなった」かな。 アンドロイド達の行動を極端なものにすることで、ロボット三原則に絡めたロ ジック展開で魅せてくれる。ただ……優秀なはずのアンドロイド、他にやりよ うがなかったのかと。 ではでは。
メールアドレス
パスワード
※ゲスト書き込みはアドレスGUEST,パスワードなしです。
※まだアドレスを登録してない方はこちらへ
メールアドレス登録
アドレスとパスワードをブラウザに記憶させる
メッセージを削除する
「◇フレッシュボイス過去ログ」一覧
オプション検索
利用者登録
アドレス・ハンドル変更
TOP PAGE