◇フレッシュボイス過去ログ #5158の修正
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推理作家の佐野洋がエッセイで以前、「今の推理小説は『理由』の時代であ る」という意味のことを書いていました。犯罪の動機を描くにとどまらず、そ の犯罪を起こすに至る理由を描く推理小説が増えてきた、あるいは、そのよう なタイプの推理小説が面白い――こんな趣旨だったと記憶しています。 今現在も、この傾向は続いているようで。しかも、現実味に重きを置いた推 理小説だけでなく、本格推理にまで波及している感があります。 ただし、前者が犯罪を起こすに至る理由であることが多数を占めるのに対し、 後者はトリックを用いる理由が強く求められている、と言えましょう。トリッ クを用いる理由を描くことで、ミステリの新たな面白さを見せる本格推理作品 が、結構出ている気がします。 といっても、従来の本格推理がトリックを用いる理由に言及してこなかった 訳ではなく。 犯人は何故、トリックを使って現場を密室にしたのか?なる問い掛けに対し、 自殺に見せ掛けるため、とか、捜査陣を惑わすため、という答が用意されてい るのが、従来の本格推理。 これに対して今、新しい面白味を出す作品では……具体例を挙げるのは控え ますが、密室トリックをどうしても用いねばならなかった理由が描かれる、密 室トリックを用いねばならないことを端緒に推理を組み立てる、といった特色 があるかと(先に挙げた「自殺に見せ掛けるため」だと、自殺だからといって 現場を密室にする必然性の無さを通常、カバーしきれない)。 ではでは。
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