AWC 安楽からRへ   永山



#5193/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  08/10/13  00:24  ( 30)
安楽からRへ   永山
★内容
 安楽椅子探偵と忘却の岬、解決編。
 やっぱり外れていました。これであっと驚かせてくれるのなら、文句ないの
ですが、残念ながら不満は多々あります。全国的に放映は終わっていますが、
ネタバレにならない程度に列挙していくと……。
 ストーブを取りに行くことを知っていたらどうするか――ここの理屈が、一
番納得できません。正反対の解釈もできる。
 被害者の行動。とてつもなくとろとろ歩いたことにしないと、犯人の犯行は
第三者に目撃される時間帯になる。かといって、とろとろ歩いたことにすると、
別の無理が生じる。被害者はどこかに隠れて時間を潰していた、とでもしなけ
ればならなくなる。
 携帯電話も牽強付会。
 新聞を調べたという割に、見落としがあったのも無理筋。
 自分は気付かなかったけど、巨大掲示板で指摘された、カップヌードルやお
茶を小道具に用いたことから来る齟齬には言及なし。この辺り、「お遊びでし
た」でも「ミスでした」でもいいから、フォローすべきだと思う。

 ただ、解決編のコント自体は楽しめました。霊のごとく、じゃなくて例のご
とく被害者が蘇って、佐多真紀役がドSな言動を取り、ハイジネタを入れてき
て、セルフパロディもあり……と、こっちに力入れすぎだろ、もっとロジック
に力を割け!と言いたくなるくらいの盛り込みぶり。

 今回、惜しいなと感じたのは、記憶喪失者を登場させながら、記憶喪失と笛
そのものとを絡めなかった点。ここを工夫すれば、これまでの安楽椅子探偵に
ないパターンが作れるはずなのに、もったいない。

 てことで、次回があれば当然観ます(笑)。
 その前に忘れちゃいけない『Rの刻印』。十月十五日発売。安楽椅子探偵シ
リーズ原案の綾辻と有栖川が推薦しているのは、期待していいのかしらん。

 ではでは。




#9125/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ    *** コメント #5193 ***
★タイトル (AZA     )  16/12/09  20:36  ( 29)
安眠妨害探偵   永山
★内容
 来年の一月五日及び十三日深夜に、綾辻行人・有栖川有栖による懸賞金付き犯人当て
ドラマ「安楽椅子探偵」シリーズが、約八年ぶりに放送されるんだそうで。
 とりあえず気になるのは、全国放送なのかしらん? 関西を離れていると、そこをま
ず心配してしまう。
 インターネットでも同時に流すみたいですが、やっぱりテレビで観たいし、録画して
何度も観直さなきゃいけないだろうから、そうなるとパソコンよりもDVDレコーダー
の方が慣れている分、使い勝手がよい。
 まあ、朝日放送系という記述があったので、テレビ朝日系列がオンエアされている地
域なら放送されるってことであろうと、楽観視しておく。
 そういえば、「謎解きLIVE」の新作も、NHKのBSプレミアムでクリスマスイ
ブに放映されるとかで、この年末年始、ミステリ好きは寝不足必至ですな。
 個人的には昔に比べれば体力気力とも落ちてるし、気負わずに観たいかなあ。

 BSジャパンで放送のドラマ「人形佐七捕物帳」第五話『嘆きの遊女』を録画視聴。
ネタバレ注意です。
 時間を五年ほど遡って、佐七と妻・お粂の出会いを描いたエピソード。お粂は吉原一
の美女と謳われた東雲太夫で、今は身請けされて熊谷武兵衛という侍の家にいるとの設
定。何かもう、お粂の性格が激しく違っていて、別人のような気さえするんですが、ま
あ五年あれば人は変わるってことで。
 ミステリとしては、花見の季節、お粂の隣に座った男が何か囁いた刹那、お面を被っ
た大勢の男達が馬鹿囃子とともに雪崩れ込んできて、そいつらがいなくなったあとには
男がかんざしで首を刺されて死んでいたという衆人環視の殺人を扱っており、なかなか
魅力的な出だし。そこから下り坂なんですけどね。目撃者が、お面の男達の人数を数え
て正確に覚えている辺りなんて、時代劇ミステリだから仕方のない面もあるとは言え、
あまりにも都合がよすぎる。
 結局、トリックよりも、お粂の生い立ちとそれに纏わる物語を味わう話なんでしょ
う。

 ではでは。




「◇フレッシュボイス過去ログ」一覧 永山の作品
             


オプション検索 利用者登録 アドレス・ハンドル変更
TOP PAGE