AWC 連載



#7685/7701 連載
★タイトル (CKG     )  01/11/25  11:16  ( 35)
@コラム390 マイナス成長を前提に考えよ ヨウジ
★内容
国がばらまかないと成り立たない借金依存体質で水膨れした産業構造。
マイナス成長になるとすぐに何兆円という単位の公共事業をねだる。
この長年の悪習により
国と地方を合わせた財政赤字が666兆円にも膨れ上がってしまった。
プラス成長を前提にした経済政策は間違っている。
少子高齢化、人口減少、CO2削減等環境対策の必要性の高まりなどを考えると
むしろ、経済はマイナス成長を前提に考えなければならないはずだ。
地球は有限なのだからこのまま資源の消費を増加させれば
どうなるかは論を待たない。
また世界全体で考えると人口はなお増加するから
一人当たりの平均消費は下げないと地球は持ちこたえられない。
特に日本は巨額の財政赤字を抱えているのだから尚更である。
過去に未来の分のお金を使ってしまったからだ。
666兆円も。
経済はマイナス成長になることが自然の流れなのだから
プラス成長にするために国が借金して無理やりプラス成長にさせるのはおかしい。
問題は経済が縮小する中でどうやって富を公平に分配させるかということだ。
成長しないと成り立たない現在の資本主義の仕組みの見直しが迫られている。


                         ヨウジ
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P.S.この程政府は補正予算2.5兆円を決め、国債の新規発行はしないから
    国債発行額30兆円の枠は守ったと言っているが、これはおかしい。
    財源は国債償還用のNTT株売却益から持ってくるということだから、
    将来他から2.5兆円の穴埋めしなければならないので、これは
    実質的には国債を2.5兆円増発するのと同じだからだ。
    改革をするなら国民の目をくらますようなことはしない方が良い。
    「必要だから借金をした」と言って、必要性を説明した方が良い。



#7686/7701 連載
★タイトル (CKG     )  01/11/26  14:26  ( 55)
@コラム391 心臓取られた小泉首相  ヨウジ
★内容
いよいよ構造改革も正念場に来て
小泉内閣として何か目に見える成果を
出すことが期待されていましたが、
国民が落胆する内容となってしまいました。
まず、今年度の国債発行額30兆円の枠が守れなかったこと。
抵抗勢力の圧力に負け旧態依然の財政出動による公共事業等
2.5兆円の第2次補正予算を出してしまったこと。
国の保有資金から支出するから国債の増発には当たらないと言い、
だから今年度の国債発行額30兆円の公約は守ったと言っていますが、
これは「@コラム390」で述べた通り目くらましに過ぎません。
つまり国債償還費として取ってあるものを使うので
将来、その分国債償還費が足りなくなり、
他から穴埋めしなければならなくなるからです。
その「他」が支出を切り詰めることで捻出するものなら
実のある公約遵守と言えますが、
そういう保障はどこにもありません。
国民が忘れた頃、国債発行で穴埋めすることになるわけです。
国債発行枠の意義とは
名目的、表面的な国債発行額のことではなく、
行政の借金依存体質を改めることにあるわけです。
歳入に見合った歳出をし財政規律を確立することにあるわけです。
だから、小泉首相は国債発行額の枠を守れなかったことになります。
小泉首相は初心を忘れ、段々、詭弁、誤魔化しが多くなって来ました。

もう一つは特殊法人改革です。
目玉の道路公団改革が抵抗勢力の圧力に負け
大幅な妥協をして骨抜きになってしまったこと。
当初、公団の借金償還期間は30年という前提条件で
道路整備を見直すことになっていたものを
50年にすることを飲んでしまったこと
これにより現在でも返済不能な程の
巨額の赤字があるにも係わらず、
今後とも採算の合わない公共事業を続けることを許してしまったこと。
改革の大幅な後退となりました。
国民の目から見れば抵抗勢力が改革の方針に従ったというより
抵抗勢力と密約を交わし改革が骨抜きになったという印象を受けました。
このことは取りも直さず、
その分、国民負担が増え、福祉が削られ
国民生活が苦しくなることを意味します。
良い思いをするのはトライアングル関係者だけです。
「妥協」の小泉に変身。
改革の行く末が危うくなりました。


                         ヨウジ
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P.S.抵抗勢力との交渉が決まった直後、
    あの人はニヤリとし「心臓取ったり」と言いました。
    小泉首相の心臓を、ライオンハートを・・・



#7688/7701 連載
★タイトル (CKG     )  01/11/29  22:42  ( 41)
@コラム392 護憲勢力は結集を!   ヨウジ
★内容
自衛隊派遣を巡ってまた民主党の内紛が起こっています。
以前からどうして政治的信条が異なるのに
一緒の党にいるのか疑問に思っていました。
そもそも今のような勢力分布になったのは
衆議院に小選挙区制が導入されることになり
小党では生き残れないと慌てて政党が離合集散し
ねじれたまま政党の枠組みができてしまったからです。
この結果、散り散りになった社民・護憲勢力が
小選挙区制の影響で勢力を衰退させ
政治が右傾化してしまいました。
「国旗・国家法」もこの流れから強行採決されてしまいました。
先の戦争を美化・歪曲するつくる会の歴史教科書も
検定を通過してしまいました。
小泉首相の靖国参拝も内外からの強い批判がある中
日付を少しずらしただけで当然のことのように強行されました。
今回の「テロ対策特別特措法」も
憲法で集団的自衛権が禁じられているのに
十分な審議もしないまま
首相の常識論(詭弁)で強行突破されました。
社民・護憲勢力の衰退で
市民を束ねる力も弱まり
市民運動もすっかり衰退してしまいました。
労組の力も弱くなってしまいました。
このままでは憲法が危うくなります。

有権者からすると第1党が圧倒的に有利な小選挙区制のため
小党に投票しても当選しないので
投票意欲をなくします。
無党派層が増えたのもこのことが大きく影響しています。
民意の反映には別の選挙制度が良いのですが、
今すぐには変えられません。
ならば現在の選挙制度に適応し
同じか近い考え方の勢力が結集する以外にありません。
平和憲法を守るため
護憲勢力は結集してください。
選挙になっても投票する政党がないのです。
投票に行きたくなる頼りになる政党を作ってください。
私たち一般市民に希望をください。


                    ヨウジ



#7690/7701 連載
★タイトル (CKG     )  01/12/03  22:31  ( 52)
@コラム393 国債発行枠、来年度は守れるか  ヨウジ
★内容
小泉内閣の公約の一つである今年度の国債発行枠30兆円は、
抵抗勢力の圧力に負けて、国債償還費を流用することで
2.5兆円の第二次補正予算を組むことを決めたので
結局、反故となってしまった。
地方負担分1.5兆円を合わせると総額4兆円ものオーバーとなる。
これにより今年度末の国債発行残高は
当初、666兆円の予定だったのが
670兆円に膨張してしまった。
それなのに小泉首相は
「来年度も国債発行枠30兆円を堅持する」
とぬけぬけと公言した。
このテレビで報道された一言で
忙しくてニュースも良く見ていない国民を騙して
支持率を維持しようというのか。
それから補正予算の中身も
「構造改革に資する分野に」と
これまた耳当たりの良い言葉で正当化しようとしているが、
基準があいまいなため、
従来型公共事業が看板の掛け替えで紛れ込む可能性が高いと言われている。
更に一次補正ではまず改革先行プログラムをまとめ
これに予算をつけるという手法で行なったのに、
二次では「初めに金額ありき」という従来型の手法に戻ってしまった。
この辺りから小泉首相の構造改革に注意信号が点灯。
これに続く道路公団改革や医療制度改革では
もう知られているように
雪崩を打つように大幅な妥協をしてしまい
改革が骨抜きとなってしまった。
小泉首相は一つ公約を守れなかったことで
ピンと張っていた糸が切れ
総崩れとなってしまったのだ。
小泉首相はいつも突っ張っていないと駄目なタイプなのだ。
あの抵抗勢力との交渉が終わった後の満面に笑みを浮かべた、
いつになく上機嫌な小泉首相は
やはり、心臓を取られた後の姿だった。


                         ヨウジ
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P.S.でも、決まることは早く決まるんだよな。
    医療制度改革で保険料や本人負担率引き上げなど
    国民負担が増えることならすぐに決まる。
    しかし、診療報酬の引き下げになると極端に腰が引けてくる。
    医師会や病院総ぐるみで支持基盤だからだろうな。    
    これができなければ「三方一両損」は「絵に描いた餅」だ。
    「改革に従わなければ自民党を潰す」
    の意気込みはどこへ行ってしまったのか。



#7691/7701 連載
★タイトル (CKG     )  01/12/05  19:11  ( 59)
@コラム394 世界は年初から変わり始めていた ヨウジ
★内容
世界は同時多発テロの起こった9月11日から変わったのだと言いますが、
本当はアメリカにタカ派のブッシュ政権が誕生した時点から
変わり始めていたのです。
ブッシュ政権は誕生と同時に中国を敵視する過激な発言を行い、
その後に電子偵察機接触事故を起こし緊張が高まりました。
それから北朝鮮問題では前クリントン政権の時に
世界各国からの温かい呼びかけもあり北朝鮮が心を開き
南北対話がかなりのところまで進展し、妥結一歩手前まで進みましたが、
新政権になってからはタカ派路線で政策が大きく変わり、交渉が停滞し、
現在はすっかり冷え込んでしまいました。
そしてその他のいくつかの国をならず者国家と呼んで敵視し、
ロシアとの間のABM条約を破棄してでも
米本土ミサイル防衛(NMD)を一方的に推進するとの方針を打ち出しました。
それから中東和平にも腰が引けた対応を取りました。
おまけに京都議定書に対してもこれまた一方的に離脱の方針を打ち出しました。
だからこれらの政策に対して世界各国から
「単独行動主義」と言われ非難されて来ました。
一方、イスラエルではクリントン政権の時に合意には至らないまでも
かなりのところまで和平ムードが高まっていましたが、
シャロン右派政権が誕生してからは次第に険悪なムードとなり
また元のイスラム過激派によるテロとイスラエルの武力行使という
報復の繰り返しに戻ってしまいました。
そしてここへ来て戦争の一歩手前まで関係が悪化してしまいました。
報復が何度も繰り返されると
もう、どちらが悪いとか先だとかは関係なくなり
憎しみが憎しみを生みもう止まらなくなります。
このように強硬な政治勢力が政権に着くだけで
もう世界が平和が壊れてしまうものなのです。

敵意には敵意が返って来ます。
相手を打てば自分も相手から打たれるように
暴力には暴力が返って来ます。
感情に任せた言動は戦争を引き起こします。
脅威ではないものを脅威と受け止めることも
戦争の原因となります。
物事に対する過激な反応も戦争の原因となります。

好意には好意が返って来ます。
相手に思いやりを示せば自分も相手から思いやりを示されます。
理性による言動を行なえば平和は維持されます。
問題を理性的に捕らえれば
脅威ではないものを脅威と受け止める誤りは起こらず戦争の原因とはなりません。
物事に対して穏やかな反応をすれば戦争の原因とはなりません。
時には寛容の精神も必要です。

このように強硬な政治勢力が政権に着くだけで
もう世界が平和が壊れてしまうものなのです。
だから世界は年初から変わり始めていた。


                         ヨウジ
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P.S.今年になり世界は様変わり。



#7692/7701 連載
★タイトル (CKG     )  01/12/07  10:57  ( 34)
@コラム395 「テロリストに人権はない」は良いが ヨウジ
★内容
ブッシュ政権はテロリストを通常の裁判制度で裁かず
軍事法廷で秘密裏に裁く方針のようだが、
私もこの手続きには反対する。
テロリストが悪でアメリカが正真正銘の正義なら、
裁く手続きもまた正真正銘の正義でなければならないからだ。
ブッシュ政権は通常の裁判制度で裁かない理由を
「証拠の出所を知られるとテロリストを利するから」
と説明しているが、
それではイスラム圏を含む世界の人々に
確かにテロリストが有罪だということが分らない。
「テロリストに人権はない」は良いが、
その前に確かにテロの犯人であることを証明する必要性がある。
この問題の根底には先進国とイスラム世界との
政治的・経済的・文化的・宗教的対立が絡んでいるから、
後世に禍根を残すことのないよう
はっきりとした真実として歴史に残すべきである。
また、テロリストの証言を十分に聞き
犯罪の動機を明らかにし、
再発の根本的防止策策定に役立てるべきである。
この問題は単なる技術的問題ではなく
世界のあり方が問われている問題だから。


                         ヨウジ
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P.S.自由な世界は武力だけでは守り切れない。
    自由な世界を守るには心が必要だ。
    自分以外の人々のことを思う心が。



#7693/7701 連載
★タイトル (CKG     )  01/12/07  15:26  ( 42)
@コラム396 今が苦しくても首が回らなくなる前に ヨウジ
★内容
今年度の国債発行枠30兆円の内訳は
17.2兆円が元利払い、
残り12.8兆円が歳出に当てられる分です。
ところが今回2.5兆円(地方を合わせて4兆円)の
第2次補正予算を組んだため
後者が15.3兆円に膨らみました。
これにより今年度末の国債発行残高は
当初666兆円になる見込みだったのが、
670兆円に膨らんでしまいました。
それで中期的には国債発行枠30兆円を維持する方針のようですが、
それでも年々債務は膨らみ
金利負担を無視すると概算では
5年後には12.8x5=62.5兆円も債務が増加します。
しかし、年々元利払いが増加するため
実際には債務はもっと膨らみます。
それにも関わらず国債発行枠を守るということは
年々歳出に当てる分が少なくなることを意味します。
つまり、国債発行枠を同じ30兆円に維持しても
年々、財政が苦しくなることを意味します。
そしてその後はどうなるかというと
国債を30兆円発行しても全て元利払いで消え
景気対策も何もできなくなってしまうことを意味します。
そしてそうなる日はもうすぐそこまで来ています。
ならば、今が苦しくても首が回らなくなる前に
将来を見据えた努力を今すぐに始めるべきです。


                         ヨウジ
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P.S.原理原則のない場当たり的バラマキは
    既に破綻している企業を延命させ不良債権を増やすだけで
    誰の利益にもならず、構造改革を遅らせるだけです。
    今、遅すぎる不良債権処理を始めたばかりなのですから、
    倒産企業が出るのは当たり前です。
    見込みのない企業に公共事業を出して
    一体、何になるというのですか。



#7694/7701 連載
★タイトル (CKG     )  01/12/09  18:04  ( 93)
@コラム397 手段先行のITはやめろ  ヨウジ
★内容
未だに大方の政治家や経済専門家は構造改革の受け皿をITに求め
IT絡みの投資を行なうべきだと主張している。
しかし、手段先行の公共投資は、従来のゼネコン型公共投資の
二の舞いに成り兼ねない要素を含んでいる。
経済の活路をIT分野に求める理由は
IT化により既存産業を効率化させたり
既存分野をインターネット上に移行させたり
ITを使った新たな娯楽産業を創り出し、
これによりIT産業を発展させ、
素材産業も含めた総需要を喚起させる
経済効果があると考えるからである。
しかし、こうした経済一辺倒の考え方は
環境問題や雇用問題の解決策とはならない。
いや、むしろ悪化させる。
ITは全ての分野の効率アップの手段とはなり得るが
決して目的そのものにはなり得ない。

環境問題で言えばITは確かに
問題の分析や把握の適切化・迅速化に役立ち
また、省エネ等環境技術の有効な手段にもなるであろう。
しかし、これまでのIT化の主力は
前述したような既存分野の置き換えや
新規娯楽産業の創出などITの大衆化であり、
ITが必要なかった分野にITを使い
資源・エネルギーの消費量を増加させ
環境破壊を加速させる方向に働く力の方が大きいからである。
この問題にとってもITはあくまでも手段であるから、
まず、目的である環境問題を先に考え、
次にITを使った方がメリットが大きい部分にだけITを使う
という順序になる。
経済のためにはITを大衆化させる方が良いのかも知れないが、
環境のためにはITはむしろ少ない方が良いのである。

それから次に雇用問題を考えると、
IT化はむしろ雇用を奪う。
既存産業はIT化により効率を高めることはできるが、
同時に人減らし合理化に繋がるからである。
それからIT使用による新産業は極少数の従業員で経営できるため
余り雇用を生まない。
更にIT産業自体も40歳定年などと言われ
人生の肝心な時に裸で放り出させてしまう。
それどころか先端分野であるITは過当競争となり浮き沈みが激しいため
定年前に失業に追い込まれるなど安定した雇用を生まない。
だからITは構造改革の受け皿にはなり得ない。

ITは公共投資による手段先行で進めるべきではなく
消費者または市場に任せるべきである。
ITは企業が必要と思えば導入を自主的に考えるし、
またそうあるべきである。
むしろ政府がやらなければならないことは
環境対策のための法整備と公共投資である。
これこそ民間にはできない重要分野だからだ。

手段先行のIT化が何をもたらしたかは既に結果が出ている。
余り急激にIT化が進んだためネットバブルが起こってしまった。
インフラ整備は進んだが、
これを基盤にする新産業はほとんど育たず潰れてしまった。
そして次にはハードウェア産業にも及び未曽有のIT不況をもたらした。
売り上げが二桁も落ち込んでいる。
ITは今日の世界的大不況の大きな担い手となってしまった。
(テロがそれに追い打ちを掛けたことも確かだが)
この結果、後に残ったのは何万人ものIT産業の大量解雇による失業者の増加と
巨額の借金という負の遺産ばかりである。
これがITバブルであり
苦境に陥っていた日本経済の足を引っ張っている。
今やITは構造改革の受け皿などではなく
構造改革の対象そのものになってしまったのだ。
だからIT関連分野に公共事業を出すことは
構造改革に資するのだという考え方も時代遅れになってしまった。
1年前とは状況が様変わりしたのだから
「IT、IT、IT」
「何でもIT」
という手段先行の発想は改め
環境とか雇用とか健康とか
本来の目的中心の思考に戻すべきである。

ITは雇用を生まないし経済を不安定化させる。
また環境に対してもマイナスに働く。
今やITは構造改革の受け皿などではなく
構造改革の対象そのものだ。
ITに過度の期待をすべきではないし
増して政府が財政出動して大急ぎで進めるべきものでもない。
無理をせず市場に任せるべきだ。
だから、手段先行のIT化はやめるべきだ。


                         ヨウジ
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#7695/7701 連載
★タイトル (CKG     )  01/12/09  18:05  ( 46)
@コラム398 メリハリなき構造改革  ヨウジ
★内容
小泉首相は裕福な恵まれた家庭で育ったエリートだから

庶民の立場や気持ちが理解できないのではないだろうか。

戦没者に対する哀悼の意を示す言葉は何度も聞いたが、

今生きている庶民に対する思いやりの言葉は一度も聞いたことがないからだ。

改革によって無駄を省くことは良いことだが、

改革のとばっちりは一般庶民に来るのだから

弱者への配慮を忘れるべきではない。

消費税的発想より所得税的発想。

ビールと発泡酒の税率を同じにするのではなく

以前のように高級品の税率を高くする方向。

「三方一両損」ではなく不正を正す方向。

税制のグリーン化の方向。

「聖域なき構造改革」が「メリハリなき構造改革」にならぬよう

もっと弱者にやさしい改革を行なうべきだ。

国民の大多数は庶民であり庶民が消費の主役でもあるのだから。


                         ヨウジ
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P.S.民主党の鳩山代表も同じかな。だから気が合うのとか。
    ラマダンを経験すれば庶民の気持ちが理解できるかも知れない。
    テロを切っ掛けとした報道で初めてその意味を知りましたが、
    本当に良い宗教行事だと思う。

    「無駄を省く」までは良いが、その先が違うんだよな。
    国家主義だから、右へ右へ急カーブして・・・



#7696/7701 連載
★タイトル (CKG     )  01/12/10  12:32  ( 47)
@コラム399 軍事法廷と米国の独断専行  ヨウジ
★内容
証拠の一部も公開したし、
政権側(行政)が犯人だと確信したのだから
通常の司法制度に基づいた裁判など行なう必要はないというのでは
もはや民主主義とは言えない。
証拠は行政や立法とは独立した機関である
裁判所が認定して初めて証拠となるからだ。
軍主導の軍事法廷で秘密裏に裁くのでは
事の真偽に関わらず正当な裁判とは言えない。
その「証拠の出所を明かすとテロリストを利することになるから」という
軍事法廷で裁く口実にも疑念がある。
第二次世界大戦でルーズベルト大統領が
ドイツのスパイを軍事法廷で裁いたのも
FBIの失敗を隠すためだったと言われている。
エシュロンなど国際正義に反する入手手段が
明るみになることを避けるためではないか。

いずれにしろ近年の米国はおかしい。
世界の声に一切耳を傾けず独断専行に陥っている。
軍事政権ではないかと思われる程軍部の力が突出している。
あの一連の炭素菌事件も軍の自作自演ではないのか。
報復軍事行動に対する国内外の支持を維持するための
プロパガンダだったのではないか。
このところは新たな炭素菌事件が起こらないことと
プロパガンダの必要性がなくなっている現在の状況とが
奇妙に一致しているのはそのためではないのか。
それから7日に生物兵器禁止条約が米国一国の拒否で合意できなかったこや
パレスチナ問題に対する態度がここへ来てまたイスラエル側に偏ったものに
戻ってしまったのも
各国に対する支持取り付け努力をする必要性がなくなったからではないのか。
全てが政治的に画策されていて、明ら様に態度を変えている。
もうその兆候が表れているが、
この戦争が終わればまた「単独行動主義」に戻り
世界に不協和音を鳴らし、
世界のために真面目に努力している人々の心を打ち砕くのではないか。
世界の足かせになった唯一の超大国アメリカ。


                         ヨウジ
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P.S.12月8日にDVDで映画「パールハーバー」を観た。
    そんなこともあり余り気持ち良く観られなかった。



#7697/7701 連載
★タイトル (CKG     )  01/12/11  12:14  ( 44)
@コラム400 首相には説明責任がある  ヨウジ
★内容
首相は政策に対して反論されたら

筋を通して反論し政策の正当性を説明する責任がある。

それに真面に答えなかったり、

詭弁で誤魔化すことは質問した議員や国民を愚弄することになる。

残念ながらこれまでこのようなことが何度となく繰り返され

国会審議が空洞化し続けてきた。

これは説明する能力がないか、

または説明すると都合が悪いから詭弁で誤魔化している
(例えば具体論になると辻褄が合わなくなり突っ込まれるから)

としか受け取りようがない。

いずれにしろ政治家として不誠実であり

危なくて国の政治を任せられない。


                         ヨウジ
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P.S.小泉首相はこれまでどのような問題についても
    根拠ある明確な説明をしたことが一度もないから
    やはり、直感で大まかに考え、それ以上のことは
    良く考えないで言っているのではないか。
    極めて単純に考え、それを信念とし、
    誰に何を言われようが強情に突っぱね
    同じ言葉を繰り返すだけなのだ。
    人の言うことに耳を貸さない石頭。
    状況が変わっても同じ言葉を言い続ける柔軟性のない石頭。

    現代は封建制の戦国時代とはまったく違うぞ。
    固定観念を捨て、現実を観よ!



#7698/7701 連載
★タイトル (CKG     )  01/12/11  12:14  ( 36)
@コラム401 パレスチナ問題にテロ問題が凝縮  ヨウジ
★内容
イスラエルの故ラビン首相が生きていれば、
アラファト議長との間で合意が成立し
もう既にパレスチナ和平は実現していたはずだ。
ところが寸前のところで右派の同国人に暗殺され和平は実現しなかった。
恐らく右派の陰謀だろう。
右派はパレスチナ国家樹立や聖地を分け合うことを許したくないからだ。
一歩も譲らず最大限自己の利益を維持・拡張するという
偏狭なナショナリストだからだ。
政治的にも軍事的にも虐げられた弱い立場のパレスチナ人民の怨念が
イスラム過激派の自爆テロとして表れているのだ。
歴史的に観ればパレスチナ人は武力で領土を奪われた被害者であり
単に和平交渉中に自爆テロを起こしたのはパレスチナ側だから
「アフガニスタンにおけるテロとの戦いと同じだ」で
片付けられる問題ではない。
問題解決には国連による仲介が必要だが、
これまで幾度となく米国の拒否権で潰された。
パレスチナ問題に今日のテロの問題が凝縮されていると言って良い。
米国が言うような文明否定とか文明の対立が問題の本質ではない。
利益を独り占めしようとするエゴイズムと
反エゴイズムとの戦いなのだ。


                         ヨウジ
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P.S.この問題の真理を発見した。今朝の朝日新聞の中に。
    客観的に中立的に非常に良く説明されている。

    「テロは世界を変えたか」
    エジプト国立社会犯罪研究所顧問
    アハメド・マグドゥーブ氏に聞く



#7699/7701 連載
★タイトル (CKG     )  01/12/12  15:01  ( 25)
@コラム402 究極のエゴイズム  ヨウジ
★内容
他の国が持つことは許さず

他のどの国よりも優る大量破壊兵器を保持し

反エゴイズムは力で抑え込む。

これぞ究極のエゴイズム。

イスラエルが核兵器・戦闘機・ミサイルなどで

丸腰のパレスチナ人を自治区に封じ込め支配しているように、

アメリカは核兵器とその他の様々な大量破壊兵器を独占的に保持し

世界を政治的・経済的に意のままに支配する。

これぞ帝国主義の完成形。


P.S.ブッシュ大統領はこの戦争を「自由(民主主義)を守るための戦い」
    と言っているが、どうもこれではしっくりしない。
    「自由」を「国益」に置き換えると納得できるのだが。

    「単独行動主義」もこれで説明できる。「我こそは世界の支配者なり」
    と思っているからだ。



#7700/7701 連載
★タイトル (CKG     )  01/12/13  12:32  ( 42)
@コラム403 敵を使った関係改善では喜べない ヨウジ
★内容
敵を使った関係改善や関係強化では喜べない。

それは世界を分断することであり、

永久に平和は訪れない。

世界が結束しているように見えるのは

力で従わせているからだ。

人々の心の中は却って引き裂かれている。

敵がなくなるとまた元に戻る。

和解し、人々をテロに追いやる原因をなくすべきだ。

そうすればテロリストは生まれないし

テロリストがミサイルを手に入れる必要性もなくなり、

MD(ミサイル防衛システム)などという

飛んでもなく高価で困難な代物を作らないで済む。

そしてその分お金や労力や時間を

人々の平和や幸福のために使うことができる。

だから世界は和解すべきだ。


P.S.故ラビン首相も最初は武力で報復したそうだ。
    しかしその後、武力では解決できないことを悟った。
    譲歩することで和平が実現するはずだった。
    ところがその後は知られているような経緯を辿り
    今日のような最悪の事態になってしまった。

    報復戦争がこんなに酷い大不況をもたらした。
    大量の爆弾で破壊されたアフガニスタンの復興費用も莫大だ。
    今後のテロ対策にも膨大な予算と労力が必要となり、
    おまけに人々の自由も束縛される。
    和解した方が遥かに安くて自由で、そして平和になる。



#7701/7701 連載
★タイトル (CKG     )  01/12/14  17:09  ( 54)
@コラム404 ABM脱退で帝国主義の完成近付く ヨウジ
★内容
ロシアでさえ安全保証に影響のあるABM条約から
米国が一方的に脱退を宣言しても
消極的ながら承認せざるを得なかった。
これは米国との関係が悪化すれば
米国の支配下にあるグローバル経済の元では
やって行けなくなるからだ。
日本などはオウム同然であり、
米国がMD(ミサイル防衛システム)を推進すると言えば
MDは必要ですね、良いことですね、と賛成し、
場合によっては資金的技術的協力も拒まないし、
アフガニスタンに報復攻撃すると言えば
何はさておき支持を表明し、
自衛隊派遣を要請されれば憲法の枠外の
国のあり方に関わることなのに
総理大臣が国会で詭弁答弁をし誤魔化し
慌てて派遣を可能にするための法律を作ってしまう有り様。
今回のABM条約脱退でも即座に賛意を示した。 
これは戦後56年も経つのに日本には未だに全国あちこちに米軍基地があり、
経済を米国に依存しているという弱みがあるからだ。
中国・韓国を初めとする東南アジア諸国も日本以外のアンブレラ諸国も
メキシコや南米諸国もアラブ諸国も
EU諸国もその他世界中の国々が
政治的に軍事的にあるいは経済的に米国の支配下にあり
米国の意向には逆らえないからだ。
だから、この上米国がMDを手にすれば
核兵器についても他の核保有国から抜きん出て
更なる圧倒的支配力を持つことになる。
例えば中国−台湾問題については
現在は核抑止力により均衡が保たれているが、
米国がMDを持てば
米国はより強硬な戦略を取ることができる。
中国の核ミサイルを無力化しながら
トマホークミサイルや巨大爆弾などで
政権の中枢を叩くことも可能となる。
米国が嫌う共産主義をこの世から消し去ることが可能となるのである。
米国にとってもう怖いものは何もなくなるのだ。
中国がMDを恐れ反対するのは当然のことである。
このように世界各国が目先の利益から米国の横暴を許してしまうことの
繰り返しから
もう、誰にも止められない米国一極支配の世界が
帝国主義の完成形ができ上がってしまうのである。


                         ヨウジ
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P.S.世界に牽制する勢力がなくなれば米国はより一層横暴となり、
    米国に独裁政権が誕生すれば、世界は恐怖政治を味わうよりなくなる。
    米国だけに特権を与える理由などどこにもないのである。



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