AWC ◇フレッシュボイス2



#1751/1767 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/03/31  21:51  ( 22)
“せいしょくしゃ”にいかなる漢字を当てましょか   永山
★内容
 WOWOWで放送の映画「スポットライト 世紀のスクープ」(二〇一五年 米国)
を録画視聴。ネタバレ注意です。
 カトリック教会における聖職者が何百人もの幼い子供に対して性的虐待をしていたと
いう一大事件の発端となった、米国はボストンでの事実に基づく映画だそうです。詳し
い粗筋は省きますが、驚くべき内容と言っていいかと。
 何に驚いたかって、映画序盤における無力感。何をやっても教会から圧力が掛かっ
て、あるいは周囲の人間が勝手に忖度して、ことを隠そうとする、なかったものにしよ
うとしている感がきつい。しかも聖職者特権で、時効は三年、たとえ有罪になっても賠
償金は最大で二万ドルまでというまさに特別扱い。こんなのがまかり通るのね。
 これに異を唱えて追い込んでいくのだから痛快なストーリーになってもいいんだけ
ど、そこはやはり現実に立脚した話だからそうもいかず。被害に遭ったかつての子供達
が大人になってから声を上げることがどれだけ大変かが繰り返し言及されていて、一筋
縄でいかないのが分かる。
 一聖職者の過ちに終わらせず、多くの聖職者が同じような犯行を秘密裏に行ってお
り、教会全体でも事案を把握していながら隠し通していたことを問題にしようとする新
聞社側の粘りも凄い。時おりしも9.11テロが発生し、教会の言葉が力を持っていた
時期に重なり、さらにはクリスマスシーズンになってしまい、記事の公表がどんどん先
延ばしになるのがもどかしい。努力が実を結んで、ボストン地区での責任者たる枢機卿
は辞任に追い込まれるも、ローマの大教会へ何故か栄転したことが最後の最後にテロッ
プで示されて、もやもやが残った。ほんと、何でそんな処置に?

 ではでは。




#1752/1767 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/04/01  19:44  ( 25)
“もう嘘なんてつかないなんて言わないよ絶対”という嘘  永山
★内容
 エイプリルフールネタを考えるのを忘れてた。
 世間的にも、去年は自粛故かぱっとしたのが見当たらなかった気がする。今年のエイ
プリルフールネタの出来具合で、これからの世情が読めるかも?

 BS11で放送の海外ドラマ「紳士探偵L〜魔都・上海の事件録〜」第十二〜十五回
を録画視聴。ネタバレ注意です。
 『彼岸花』事件が一区切り。で、恒例になっていた小劇場が今回はなかった。まあ、
エピソードの終わり方からして、その直後にコントをやれる雰囲気ではなかったから、
賢明な判断と言えるでしょう。(^^;
 前の事件で未解決に終わっている密室の謎は触れられることなく物語は進行し、今回
のエピソードで出て来た密室殺人の方のトリックはちゃんと解明された。何でこんな解
いたり解かなかったりという構成を取っているのかと疑問だったんですが、どうやらキ
ャプテンと称する人物がボスの犯罪集団がいて、その暗躍を示唆しているんだなとよう
やく飲み込めました。
 それとは別に、今回のエピソードはなかなか凝っていて、悪くなかったです。昔なが
らの本格推理っぽい作りで、先にも記した密室トリックが機械的であるのもレトロだ
し、意外な人物が犯人というのもちゃんと用意してあった。ただ、この意外な犯人、残
ったのはこの人物だけだからあんまり意外性は感じられないし、山勘とはいえ途中で想
像が付いてしまうのですが。
 何にせよ、今回のエピソードは三十分×5のスタイルではなく、二時間物としてきっ
ちり作り込んだ方がよくなった気がする。容疑者となる登場人物を増やして、視聴者に
考える暇を与えない(笑)スピーディな展開にするだけでも違ってくるんじゃないか
と。

 ではでは。




#1753/1767 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/04/02  19:24  ( 42)
恐ろしき四月二日   永山
★内容
 乱歩の短編に『恐ろしき四月馬鹿』というのがありますが、それとは関係ありませ
ん。何となく思い付いた書き込みタイトル。

 光文社から出ているミステリ雑誌に「ジャーロ」というのがあり、時折買っていたん
ですが、何年か前に完全電子化して、紙製本した物はなくなりました(執筆者や関係者
には紙製本版が届けられるようですが、少なくとも一般の読者には手に入らなくなった
模様)。
 そのジャーロの公式ツイッターをたまに読みに行ってまして、今日四月二日も見に行
きました。
 すると、「ジャーロ」の隔月刊化を記念して、今年から紙製本版を数量限定で販売す
ることになった旨を記述してありました。“購入はこちら”と矢印でURLも指定して
ある。
 私、これを見て、ははんと思ったんですよね。

 これはエイプリルフールのネタに違いない、と。

 URLをクリックして飛んだ先で種明かしという寸法だろう。結構気が利いている。
 で、クリックする前にミステリファン界隈での反応はどんなものなのか調べてみよう
とネット検索したのですが……何にも出て来ない。おっかしいな〜。出版社の名前の割
にはマイナーな雑誌かもしれないけれど、ここまで話題にならないとは変だぞ。
 そういえば公式ツイッターのくだんのつぶやきに、四月二日になったあとも、エイプ
リルフールのネタであることを匂わせるツイートが付いてないな。これはもしかして、
とURLをクリックしてみたら、販売サイトがちゃんとありました。光文社の書籍やグ
ッズなどを販売する自前のサイトみたい。
 いや、でもまだ分からない。自前のサイトだからこそ、こうしたお遊びを仕掛ける余
地があると言える。商品の一つとして並べてある「ジャーロ」の書影をクリックすれ
ば、その先で「エイプリルフールでした〜」となるに違いない……。
 そう信じて、クリックした。

 ちゃんと注文伝票的なページになった。

 ネタじゃなかった!
 だまされてないのにびっくりしました。(^^;



 さてここまで書いてきた中で、意図的な嘘が一つあります。それはどこ? 書き込み
は四月二日ですがお許しを。

 ではでは。

※『恐ろしき四月馬鹿』は江戸川乱歩ではなく、横溝正史の作品です。




#1754/1767 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/04/03  20:53  ( 27)
避難部屋ではなく   永山
★内容
 WOWOWで放送の映画「エスケープ・ルーム」(二〇一九年 米国)を録画視聴。
ネタバレ注意です。
 ざっくり言えば、映画「CUBE」「SAW」の系統の作品。数人の男女が賞金目当
てにゲームに参加するつもりで集まってみたら、ほんとの命懸けのゲームだった。生き
残るにはどうすれば?的な。同じ邦題で二〇一七年制作のがあるとかで、そっちに比べ
て本作は“面白い方”として認識されているそうな。
 そういう評判をまったく知らず、粗筋だけ読んでまあ観てみるかぐらいの気持ちでタ
イマーセットをしました。で、観終わった感想は、可もなく不可もなし。
 この手の作品にしては珍しいことだと思うんですけど、ラストまでにほぼほぼ全てを
説明し尽くしている。主催者は何のためにやっているのか、どうやって世間にばれずに
いるのか、集められた者達に共通点はあるのか&あるのならそれは何か、遺体をどう処
理しているのか、生き残った一人に賞金を払ったらその後露見する恐れはないのか等
々。こういったことに説明を付けた上で、続編を作る気ありの終わらせ方をしている
(あとで調べてみたところ、作られているらしい)。このスタイルが凄く真っ当で、型
破りなところが感じられない。何か優等生なシチュエーションスリラーって感じ。
 脱出ゲームの謎解きは、視聴している側が同時進行で解けるタイプではなく、参加者
が解いていくのを見ておくしかない。感心するほどの謎解きでもないため、そこに面白
さはあまりないです。膝を打つような伏線が少なくとも二つほどあれば、また印象が変
わってくるかもしれませんが。スリルはまずまずある。
 ラストの手前、生き残る人数に関して、どんでん返しのつもりなのかもしれないけ
ど、冒頭で“ああいった”シーンを先行公開的に見せられると容易に想像が付くので、
驚きはなかった。構成がマイナスに働いています。
 やり方をもっと工夫すれば面白くなる……と言いたいけど、映像では無理かも。むし
ろ、小説向きのネタ、ずばり叙述トリックに適した話でした。たださい、文章にすると
スリルや迫力が失われそうで、痛し痒し。

 ではでは。




#1755/1767 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/04/04  19:56  ( 41)
いわゆる“信用できない語り手”   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「インフルエンス」第三回を録画視聴。ネタバレ注意です。
 真帆が友梨に代わって里子の祖父を密かに転落死させた件は、事故と判断された。里
子は有利に礼を言うが、友梨は自分は手を下していない、あれは事故だと押し通す。そ
の後、三人は深く関わり合いを持つことなく卒業を迎えるが、直後に不審に思った里子
が、友梨と真帆を呼び出して問い詰める。真帆は里子の祖父殺害を認め、友梨のために
やったことだ、あなた(里子)は目的が達成できたんだから文句ないでしょうと言い放
ち、さらには友梨が自分のために殺人をしてくれなかったことが悔しいんでしょうと里
子へのライバル心を露わにする。里子は真帆が犯行時に落としたと思しきボタンを保管
しており、それを持って警察に行くことを匂わせる。険悪なムードになった二人を仲裁
し、友梨はこんな目に遭った私達三人が幸せにならないのはおかしい、幸せになると約
束しようと言ってその場を収めた。別れ際、真帆は友梨に「里子が私に何か仕掛けてき
たらあなたが里子を殺して」と言い置いて行った。
 それから六年後、書店で働くようになっていた友梨は、本の在庫の有無を聞かれたの
をきっかけに、男性公務員の夏目と親しくなる。だが、友梨はかつて真帆を助けるため
に男を刺した体験故、今でも包丁を使えず、料理で切る必要があるときはハサミを使っ
ている。そんな女が幸せな結婚生活を送れるはずがないと思い、交際に踏み切れないで
いた。そんな折、里子から連絡があって、久しぶりに会ってみるとホステスをしていた
ときに知り合ったと年上の男性と結婚し、子供もいるとのこと。
 里子が幸せになっている様を目の当たりにして、友梨の心にも変化が生じた。夏目の
誘いに応じて、デートから始める。
 と、今度は真帆から連絡があって、久々の再会を友梨の自宅で果たす。真帆は小さな
女の子を連れてきていた。彼女によれば結婚して子供も生まれたがDVに遭って困って
いるという。そして友梨に、夫を殺してくれるように頼んできた。六年前の記憶が甦っ
た友梨は、真帆の幸せを守るためと自身に言い聞かせるようにして引き受ける。
 真帆が子を連れて実家に戻っている間に、友梨は真帆から預かった鍵を使って家に侵
入し、夫を刺殺する。ところが現場から立ち去り、バスに乗り込んだ友梨は窓の外、道
路の向こうに立つ真帆と目が合った。アリバイ作りで実家に帰っているのではなかった
のか? その後、友梨は実家に帰ったとき、母親から真帆についての話を聞く。真帆は
結婚せずにばりばり働いているらしいのだ。では友梨が殺した男は一体誰?
――以上のようなところが今回の粗筋でした。
 俄然、面白くなってきた。反面、無理もたくさん通している筋書きですが、まあ勢い
で気にならないくらいになってきたかも。
 前にも触れた通り、ドラマの大部分は現在の友梨(と称する女性)が語る過去、とい
う形でしかなく、どこにも事実である証拠はありません。今回は話を聞いている及川が
裏付けを取るべく、当時友梨ら三人の女子生徒が暮らしていた団地を訪れるも、里子及
び真帆の家族は引っ越したあと、友梨の家の表札は出ていたが住人とコンタクトを取る
前に、友梨からの電話が入ってうやむやに。この辺の匂わせ、思わせぶりが終盤でどう
効いてくるのか楽しみにしてるんですが、一方でハードルを高くしすぎるのもよくない
だろうと予感が働いております。(^^;

 ではでは。




#1756/1767 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/04/05  21:07  ( 37)
トッカイの最終回収   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「トッカイ 〜 不良債権特別回収部 〜 」最終回を録画視聴。ネ
タバレ注意です。
 前回までは、史実になるべく沿っているという雰囲気があったんですけど、今回はラ
ストとあってか、物語性がだいぶ人工的になっていた気がする。思い込みかもしれませ
んが。
 最大の標的で難物である仁科をどう攻略するかがポイントでしたが、肩すかしを食ら
った気がします。
 というのも――仁科自身は逮捕されることをも計画通りで、四十億の金を捨てて六百
億の金をうまく隠しきるつもりでいた。どうすれば崩せるのか、頑張ってもなかなか光
明は見えない。そんな折、仁科の秘書をずっと務めている早百合をマークしていた捜査
員が、彼女が銀行の貸金庫を利用するところに踏み込み、隠してあったノートを押さえ
る。そこには仁科の海外での金の動きがコンパクトに手書きされていた。仁科はどうし
てそんなノートを残していたのか、疑問を持つ柴崎。もしや仁科はノートの存在を知ら
なかったのではないか。早百合が事情聴取から解放されたとの報を聞きつけ、トッカイ
のメンバー達は彼女に話を聞きに行く。が、口を割らない。それでも粘り強く話す内
に、早百合は仁科が自分を使い捨てのコマのようにしか見なしていなかったことを知っ
たときから、記録を急いで書き記した話す。この結果、仁科は法廷戦術の変更を迫られ
たのか、一転して罪状を認めて刑に服す態度を見せた。だがこれは起訴された四十億円
分に限った話。六百億を隠しきるために仮釈放を勝ち取って、香港の銀行からさらによ
そへ移すつもりでいる。そう予測した柴崎らは日本の法律では無理でも外国の法律でな
ら仁科の行動を縛れるかもしれないと、必死になって調べる。
 そうして出て来たのが、マルーヴァ型資産凍結命令。これの適用されている国・地域
では犯罪などの不穏な動きを見せる人物の口座をまとめて差し押さえることが可能とさ
れる。香港はその地域に該当していた。これにより仁科の悪行は息の根を止められた―
―となったのですが、どうも変だ。
 そこまで用意周到な仁科が、その法律が香港で適用されるとは知らなかった、なんて
ことはないはず。事実、収監中から法律の存在を知っていたシーンもありましたし。
 だったら、そもそも香港の銀行を使わなければよかったのでは。物凄く計画的で頭の
よい犯罪者という設定なのに、何故こんな下手を打ったのかが分からなかった。
 極論すれば、物語を終わらせるために、登場人物が本来のキャラ設定に似合わない行
動を取らされた、という印象を受けたです。
 他の点では、泣かせどころや笑いを適度に織り交ぜ、バランスよく仕上がっていたと
感じました。惜しいのは大蔵省役人が実は東坊社長を云々という流れが、ちょっと唐突
に映ったこと。伏線・暗示らしき物はありましたが、振り返ってみればあの無言の表情
がそうだったのかなという程度で、弱かったように思えたです。

 ではでは。




#1757/1767 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/04/06  19:29  ( 27)
『ガリレオ』の万年助手役   永山
★内容                                         21/04/13 19:48 修正 第2版
↑それは渡辺いっけい。

 フジテレビ系で放送のドラマ「イチケイのカラス」初回三十分拡大を録画視聴。ネタ
バレ注意です。
 同じ系列でかつて放映された木村拓哉主演のドラマ「HERO」の線を狙った感があ
りありですが、本ドラマは原作漫画に基づく作品なんですね。これは意外……と思った
ら、キャラクターの設定をかなり変えてきているらしく、原作では脇役だった入間を主
役に据え、外見も眼鏡を掛けた小太りの中年男性から、髭を生やしたスマートなイケメ
ンに変更しているそうな。てことはやっぱりドラマ制作サイドに「HERO」に寄せよ
うという意思があるのは確かかと。(^^; その上で、裁判官と検察官は視点が全然違う
という風な推理作家のエッセイを読んだ覚えがありますし、別物と捉えるべきなんでし
ょう。
 フジテレビらしいドラマ、と言えるほどドラマを観て来てはいませんけど、予備知識
なしにこの作品を観たとしたら、フジテレビのドラマだろうなときっと思う。軽妙なや
り取りに小ネタの効いたギャグ、キャラ付けが似た雰囲気を漂わせている。それは悪い
ことじゃないし、面白さに貢献しているから。今後、どの辺りで本作の独自色を出して
いくかに注目です。
 初回とあってキャラクターの紹介と、過去の因縁話にもちょっと時間を割き、それで
いて扱う事案は内容のあるしっかりした物かつきっちり解決するという条件が必須なん
でしょうけど、今回はそれらを充分に満たしていたと感じました。
 一点だけ、踏切事故の件で、運転士は亡くなった男性だけ目撃していたようですが、
後に明かされる真相に沿うのなら、小学生の女の子も見つけていないとおかしいので
は。あの見通しのよい真っ直ぐな線路で、運転士が(確かピンク色の服を着ていた)女
の子を見落とすのは変じゃないのかと。音が聞こえなかった点を解明した主人公なら、
この見えなかった点に関しても解き明かしてもらいたかったです。

 ではでは。




#1758/1767 ◇フレッシュボイス2    *** コメント #1757 ***
★タイトル (sab     )  21/04/07  02:20  ( 15)
「イチケイのカラス」をつられて見ましたが 朝霧
★内容

運転士が女の子に気が付かなかったのは、
その様に偽証しろとあの議員に脅かされていたからではないですかね。
母親、運転士、その他あの事故を見ていた全ての人に偽証させた
という事になりますが、
とりあえず、脚本を書く上では、
代表として母親に偽証させればいいか、と。

もっとも、線路に落っこちたおはじきの様なものを拾っていたのだから
運転士には遠くからあの女の子が見えた筈で
そうだとすれば、ブレーキをかけた筈で、
と、色々疑問は出てきますが。
その程度の脚本なんじゃないですかね。

ではまた。




#1759/1767 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/04/07  21:59  ( 27)
慟哭に次ぐ衝撃   永山
★内容
「イチケイのカラス」>
 運転士にまで偽証させたというのは真っ先に思い付きますけど、それならそれでちゃ
んと描かないといかんと思う次第です。
 ただ、せっかく物語を構築するんだったら、偽証ばかりじゃ芸がない。運転士が見落
とした理由を用意してくれていたら、評価がちょっと上がるのに。
 たとえば、子供の着ていた服の色や柄が、踏切内の線路に酷似していた、とか……無
理があるけど。


 WOWOWで放送の映画「愚行録」(二〇一七年 日本)を録画視聴。ネタバレ注意
です。
 貫井徳郎による同名小説が原作とのこと。未読です。
 幸せな親子三人の一家全員を殺害する事件が起きてからおよそ一年。未解決のまま、
徐々に忘れられようとしている。週刊誌記者の田中は改めて掘り下げようと取材を開始
すると、関係者の語る被害者夫婦の人物像が、当初言われていた理想の家族とはだいぶ
ずれていることに気が付く。
 出だしから陰鬱な雰囲気。声もぼそぼそ気味で聞き取りにくいけど、わざとなのかも
しれない。
 てことで序盤を辛抱して見続けていると、結構引き込まれました。面白いというのと
はちょっと違って、これどうなるの的な興味が大きかったように思います。ジャンルで
言えば嫌ミスというのに分類されるでしょうから、すっきり感は著しく乏しい。だけど
新本格派に分類されるミステリ作家の作だけあって、ちゃんと仕掛けはあります。同氏
のデビュー作『慟哭』(東京創元社)よりは弱いでしょうが、それでも充分衝撃的。そ
の衝撃が、本作を嫌ミスとしての良作にしているかと。欲を言えば伏線がもう少し欲し
いところ。

 ではでは。




#1760/1767 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/04/08  17:34  ( 25)
万年青(おもと)った以上に青い   永山
★内容
 BS11で放送の海外ドラマ「紳士探偵L〜魔都・上海の事件録〜」第十六〜二十回
を録画視聴。ネタバレ注意です。
 五話分で一エピソードの区切りはきちんと守っていくようで。その区切りの度に挿入
されるのかと思っていた小劇場は、前のエピソード終わりと同様、なかった。よい傾向
じゃないでしょうか。
 今回の事件「怒れる花海棠」はミステリよりも物語性に重きを置いた感じでした。感
情に訴えるストーリーで、役者も演じ甲斐があったのでは。それでいて細かいところで
ちゃんと探偵物になっており、悪くない。
 そんな中、役柄的に酷かったのが女性刑事の先輩で、いっつもろくな仕事をしていな
い葉常青刑事。今回は特に酷かった。被害者の夫を犯人と決め付けて取り調べるのはま
だましで、拳銃をちらつかせるのは異常。さらにその夫を怒らせてしまい、拳銃を奪わ
れて八方され、逃亡を許すという大失態をしでかしておきながら、隠そうとする。さら
にさらに上司の部長への釈明には嘘を並べ立てる、主人公の探偵のあとをこっそり付け
て手掛かりを得る、挙げ句に逃亡した夫を捕まえてこれで犯人は確保したからと、主人
公が手配しておいた監視役の刑事を勝手な判断で引き上げさせ、その結果死者が増える
という有様。これはもう免職レベルじゃないのかと。コメディリリーフならドラマとし
てありでしょうけど、ここまでお粗末な捜査だと、物語の成り行きそのものを左右する
からよくない。極言すれば、こいつのミスのせいで不可思議な謎ができあがってしまっ
た、なんて脚本も作れる訳で、物語が成立しなくなりかねない。いくら名前が“葉っぱ
は常に青い”であろうと、刑事としての仕事までずっと青二才では困る。
 一方、主人公は終盤で冷酷っぽいところを垣間見せるも、その裏でちゃんとフォロー
していたという、キャラ的にも役者的にも美味しい筋書きが用意されており、恵まれて
います。(^^; もうちょっとバランスは取れないものか。

 ではでは。




#1761/1767 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (sab     )  21/04/09  13:44  ( 27)
「愚行録」を見ました 朝霧
★内容                                         21/04/09 13:45 修正 第2版
慶応大学的格差社会が設定に使われていたが。
結構私はこういうのに敏感で。
湘南あたりの別荘で学生がパーティーをする、
なんていうシーンで、ムカついたりする。

しかし、その手のハイソなイメージには
ミステリーオタクは鈍感なんじゃないかと思うのだが。
貫井徳郎自身もそういう感じではないし。

昔、「白夜行」で、上流階級の学生が社交ダンスをする、というのを見て、
なんか違うなあ、と感じたものだが。
なんか、あれって、
本格ミステリーに登場する金持ちが、
ガウンを着てブランデーグラス片手にペルシャ猫を撫でているみたいな感じで。

「愚行録」で描かれるハイソなイメージは、
まあそんなにはリアルとズレてはいないのだろうが。
リアルにおけるハイソなイメージも
半グレ的なものになってしまったし。
「愚行録」の輪姦みたいなシーンもそういう感じか。

貫井徳郎はそういうハイソなイメージに敏感なんだろうか。
ただ、設定として借用してきただけなのだろうか。
謎です。


ではまた。




#1762/1767 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/04/09  20:52  ( 25)
ナウでヤングなイマい題材   永山
★内容
ミステリにおけるお金持ちの表現>
 他のジャンルはよく知らないので分かりませんが、推理作家の中には、金持ちキャラ
に限らず、敢えて型に填めたキャラクターを設定する場合もあるみたいで。理由は、そ
うした方が本格ミステリを成立させるためのコマとして、動かしやすいという背景があ
ると何かのエッセイで読んだ覚えが。※誰のエッセイだったか忘れているほど記憶が定
かでなく、だいぶ意訳しているかもしれません。あしからず。


ドラマの感想>
 BS12で再放送の松本清張ドラマ「薄化粧の男」を録画視聴。ネタバレ注意です。
 むかーし、地上波で放送されたときの分を観た覚えがあるのですが、筋を半分以上忘
れていたので楽しめました。(^^;
 このタイトル、放送当時ならそれなりにインパクトがありそうだし、原作小説発表の
頃ならもっと強烈な印象を発していたんじゃないかしらん。今や隔世の感?
 風間杜夫演じる被害者男性が、実に現代風の設定だなと感心したです。普段は人当た
りのいいまともそうな人間なのに、ちょっと深い関係になると自己肯定感が非常に強く
て、周りのことを考えない、他人の迷惑を顧みないサイコパスを思わせるキャラクター
に転じる。原作小説でもこのような描き方をしているのか、気になった。
 一応、ミステリとしての肝はアリバイトリックと、刑事の用意した引っ掛けでしょ
う。このうちの前者は、ミステリのジャンルで幾度となく使われてきた手法で、ここだ
け取り出すと同じ例が後にも先にも多数挙がると思います。でもそれが問題視されたと
いう話は聞かないので、このアリバイトリックも(中心に毒を仕込んだ氷のように)と
うの昔から普遍的なトリック扱いしていいんだろうなあ、多分。

 ではでは。




#1763/1767 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/04/11  19:54  ( 54)
ほぼあらすじ   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「インフルエンス」第四回を録画視聴。ネタバレ注意です。
 真帆が現場近くにいたことで混乱する友梨。実家でアリバイ作りするという話はどう
なったのか。新聞に載った男の顔写真と山下という名前を見ても、友梨には誰なのか分
からない。真帆に電話してものらりくらりとかわされるだけ。
 悶々とした日々を送っていると、職場である書店に友梨を刑事が尋ねてくる。仕事の
休憩時間まで待ってもらって、待ち合わせ場所の喫茶店に出向くと、そこには尋ねてき
た刑事ともう一人、夏目がいた。公務員と称していた夏目は刑事だった。
 だが彼は友梨を怪しんだから接近したのではなく、たまたまそういう巡り合わせにな
ったらしい。アパートで山下が殺害された件で、警察は真帆を疑い、知り合い全員に当
たっているという。何でも、真帆はアパートの持ち主で、さっさと建て替えたがってい
たが、山下が立ち退きに応じず揉めていた。山下が死んだことで立ち退き料をまったく
払わずに、立て替えが叶うため、動機ありと目されていた。ただし真帆自身にはアリバ
イがあり、そのため警察は共犯者を探している模様。友梨は当然、白を切り通す。
 そのすぐあと、友梨は街で里子に声を掛けられ、家に呼ぶ。里子は友梨に最後のお別
れを言いに来たという。住む世界が違うとか何とか、理由がよく分からないが、友梨は
連絡先を聞くだけ聞いて、里子を送り出した。
 その後、登記簿を調べて真帆の居場所を突き止めた友梨は直に乗り込んでいき、嘘を
言って殺しを行わせた真意を問い質す。真帆の答はDVで酷い目に遭っているというこ
とにした方があなたもやりやすいだろう、だった。
 夏目が身分を刑事と明かしたあとも、友梨と彼とのライトなお付き合いは続いてい
た。友梨には捜査状況を知りたいという理由もあった。当初は言い渋っていた夏目も、
本部の捜査方針と自分の見立てとのズレに不満があるのか、たまに熱く語って、情報を
漏らす。それによれば、被害者の妻は里子であり、DVに苦しんでいた。事件が起きる
前にはアパートを出ており、アリバイがある。これを知り、友梨は里子に連絡を取ろう
とするが、前に教えられた住所や電話番号はでたらめだった。ならばと危険な行為と分
かりつつ、真帆の家を訪ねる。彼女は里子に脅されて山下殺しを引き受け、その役を友
梨にやらせたという。これで里子は友梨のために暴漢にとどめを刺し、真帆は里子を性
的逆呈していたその祖父を転落死させ、友梨は里子のDVD夫を排除した。お互い様に
なったという。
 何日かあと、しこたま酔った夏目が、友梨のマンションを訪ねてくる。顔を見たくな
ったという。やがて眠り込んだ夏目の隙を見て、彼の手帖を盗み見る友梨。そこには里
子の住所があり、友梨は密かにメモを取る。
 里子を訪ねに行くとちょうど留守。引き返そうとしたとき、戻って来る里子が見え
た。里子はかつて不良仲間だった緒方と家庭を築いていた。友梨はそのまま立ち去る。
 ……と、話を聞いていた作家・及川のスマートフォンが鳴る。席を外して電話に出て
みると書店員から。及川は話を持ち込んできた友梨についても調べていた。書店勤めと
いう話自体は本当だったが、既に亡くなっているとの返事に驚く及川。では話をしてい
るあの女は一体?
 ――これが第四回の粗筋になります。中盤から終盤に掛けて俄然、面白くなってき
た。死者が幽霊になって話を持って来ていた、なんて展開にはならないはず。推理物と
してのきっちりした解決に期待するぞ、次週最終回。
 珍しく予想をしてみると……根拠はないけど、及川は高校時代の出来事で真帆か里子
に弱味を握られており、作家として名をなそうかというときに脅迫を受けた。今後の障
害になるとして、脅迫者を殺害。ところが及川は気付かないでいたが、それは脅迫者の
身代わりになった友梨だった。
 身代わりにした友梨の死に、脅迫者は当然、及川を怪しむ。そこで人を雇って友梨を
名乗らせ、過去の話を小説にしてくれないかと持ち掛ける体で、及川に接近する。本来
の目的は、及川の友梨殺しを暴くためだった。
 ……こう考えれば、それなりにつながる気がしないでもない……。当たっているとし
たら、過去の話のどこまでが本当で、どこからが嘘なのかという問題が出て来そう。原
作の評判が余り高くないことも合わせると、何らかの無理筋があるんだとも思います
が、果たして。

 ではでは。




#1764/1767 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/04/12  19:56  ( 29)
認めながらも突っ込むという醍醐味   永山
★内容
 日本テレビ系で放送のドラマ「ネメシス」第一話を録画視聴。ネタバレ注意です。
 ゆるい雰囲気の物語なのに、警察が事件関係者に重要なことを漏らすことはないと
か、では何で私立探偵の主人公達は堂々と事件現場に出入りできているのかとか、突っ
込みどころは満載。それでいてトリック(ロジック)の部分だけはしっかりしていると
いう、いびつなドラマ(笑)。キャラクター強めの本格ミステリを忠実に実写化すれ
ば、だいたいこうなるのかもしれませんが。
 純粋にミステリの部分だけを取り出してみれば、充分に面白かったと言えます。反
面、ドラマの部分がかなりだめなので、評価を決めにくい。とりあえず視聴は継続しま
す。
 初回での突っ込みをもう少し。
 櫻井翔演じる風真はポンコツのくせして名探偵のふりをする、実際に推理しているの
はほぼ助手のアンナ――この構図は「名探偵コナン」の毛利小五郎とコナンの関係を想
起させます。それはいいんでですが、「コナン」ではコナンが小五郎の口を借りて推理
を語るのにはある程度の必要性があるのに対し、本ドラマでは必要性が感じられなかっ
た。案が推理を語って、解決してはいけないのか? その説明が第一話でなされないっ
てことは、後々説明される可能性も低そう。
 長すぎるダイイングメッセージにしても問題ありますよね。複数の関係者が別個に、
偽装のためにダイイングメッセージを書き足していくという構図そのものはユニーク。
だけれども、一般常識のある大人なら、こんな細工をしても無意味だと気付くのが道理
というもの。長すぎて被害者が書いたものではないとバレバレなのに、委細かまわず足
していくのは無理筋でしょう。
 なかなかきれいな展開を見せた犯人絞り込みのロジックについても、突っ込もうと思
えば突っ込めるかな。容疑者の内、ダイイングメッセージの最終形を知ることができる
のは最後に書き足した人物と第一発見者と犯人だけ、として論理展開をしていました
が、最後に書き足した人物が陥れたい人物をさらに追い込むために、他の容疑者達にぽ
ろっとしゃべってしまうというケースが抜け落ちているのでは? 確認は簡単だと思う
のでそのくだりをしっかり描いて欲しかったです。

 ではでは。




#1765/1767 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/04/13  20:09  ( 31)
イチケイのカラスのヨケイなギャグ?   永山
★内容
 フジテレビ系で放送のドラマ「イチケイのカラス」第二話十五分拡大を録画視聴。ネ
タバレ注意です。
 初回の三十分拡大は、それなりに意味のある拡大になっていたと思いました。キャラ
クター紹介と裁判を充分に描こうとすればそれくらいはやっぱり必要だろうなと。
 一方、今回の十五分拡大は、若干お遊びが目立ったかなという気がする。くさやのく
だりなんていらないでしょう。面白いやり取りだったんですけどね。他に笑いの箇所が
皆無なのであれば、くさやの場面があることでアクセントになりますけど、他にも笑い
のあるシーンがいくつかあった。となると、くさやのくだりは省いていいと思ったんで
すけど、何か大事な寓意が込められでもしていたんでしょうか?
 裁判の方は、初回視聴時に感じたような大きめの疑問点はなく、問題意識の溢れるス
トーリーで、かつ、なかなか感動的に仕上げていました。強いて疑問を挙げるのなら、
ドイツのその分野の世界的権威の医者が最終的に下した判断を、日本国内の医者は十名
集まっておいて誰一人として想定しなかったのか? 一人でも思い付いていたのならち
ゃんと証言してくれよ〜ってなところ。無論、法廷で問われたことにのみ答える、とい
うスタンスなら、おかしくないのかもしれません。揺さぶったせいか落下のせいかなん
て、あの時点では関係ないとも言えるのだから。
 それ以上に気になったのは、関係者のその後。疑いの晴れた女性を、旦那と姑が子供
を連れて迎えますが、そんな簡単にわだかまりが解けるものなの? 嫁の言い分に耳を
貸さず、あれだけ攻撃していた夫・姑と、今後うまくやっていけるという絵が描けない
……。
 自らの下した判断が覆らぬよう、方々に圧力を掛けた裁判官に対する処分もあんな軽
いものなんですかね。謹慎が解ければ戻って来るのかな。まあ、出世の道は断たれたも
のと思いたい。
 あと、触れられなかったですけど、重要な事実を伏せていた医者がどうなったのかが
気になる。心を入れ替えて自ら可能性を探り、正しい証言をしたとは言え、それでプラ
マイゼロになるのかというと無理がありそう。どういった処分に落ち着くのかその目安
を示してくれると、ありがたかったんですけど。
 次週の第三話でやっと通常枠の放送になるみたい。どういったフォーマットを見せて
くれるのか楽しみです。

 ではでは。




#1766/1767 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/04/14  20:11  ( 30)
二本映画観た内の一本は日本映画   永山
★内容
 WOWOWで放送の映画「影踏み」(二〇一九年 日本)を録画視聴。一応ネタバレ
注意です。
 横山秀夫の同名小説が原作とのこと。未読ですが、横山秀夫作品なら期待値は高くな
ります。
 で、ハードルが上がった分、いまいちに感じられてしまったかもしれません。同作者
の原作に基づく二時間サスペンスはたいてい、緊張感がずっとあったように思うんです
が、本映画は余り感じられず。主軸となり得るストーリーラインが三つ、並行している
風に描かれていて、散漫になった印象を受けました。小説でじっくり読むと、またイ
メージが異なってきそう。
 ミステリ的な趣向としては、大技だけど目新しくはないものが一つ使われていて、あ
とは登場人物に関する伏せられていた設定による意外感かな。後者は伏線の張りようが
ない事柄かも。だから「やられた!」という騙される爽快さには欠けます。
 双子がテーマの一つだと思うんですが、終盤で兄が弟と会話するくだり、それって兄
の独り善がりというかこうあって欲しいという願望なのではないのかと。それで解決し
た、みたいにしていいのか。意図がよく分からない?

 WOWOWで放送の映画「トンネル 9000メートルの闘い」(二〇一九年 ノルウ
ェー)を録画視聴。ネタバレ注意です。
 ノルウェーの山岳地帯で実際に起きた火災事故の数々に着想を得て、映画化した物と
のこと。当然、完全に実話そのまんまというのではないのでしょう。だからなのか、や
けにトラブルの数が多く、しかもうまく列をなして順番に起きているような作り物っぽ
さがあったような。特に終盤。
 レスキュー隊員が“準備が整ってから突入する”という点を強調しておいて、“でも
身内や知り合いがトンネル内に閉じ込められているから無茶をして出ても入る”という
流れが何度か出て来ます。これって家族愛などを描くのにはまあいいんでしょうけど、
裏を返せば親しい人間がいるから助けに行く、とも受け取れる訳で、職業としてレスキ
ューをやっている人がそれでいいのかと。成功すれば結果オーライだとして、失敗した
場合はどうなるんだろ?

 ではでは。




#1767/1767 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/04/15  19:22  ( 27)
エッセンスのてんこ盛り   永山
★内容
 BS11で放送の海外ドラマ「紳士探偵L〜魔都・上海の事件録〜」第二十一〜二十
五回を録画視聴。ネタバレ注意です。
 今回のエピソード『連続放火』は、そのタイトルの平凡さとは反対に、ミステリとして
よくできた話になっていたと思います。本ドラマのこれまで観た中で一番の出来映えじ
ゃないかしらん。
 提示される謎の魅力はまずまず怪異姓があるし、真相に辿り着くまでにいくつかのよ
い意味での寄り道があって視聴者を惑わせるし、当初からは思いも寄らぬ着地点に至っ
た上に、トリックはなかなかロジカルで面白く(しかし凄く手間の掛かる)、しかも意
外な犯人まで用意されている。
 ただし、最後の意外な犯人については、暗示が露骨でしたから、かなり早い段階で
「あれ? こいつがもしかして……?」と勘付いてしまう人が多いかもしれない。それ
を補って余りあるだけの意外性があると言えばあるんでしょうけど、できることならも
っとシリーズを積み重ねてからの方が効果的だったろうから、もったいない。
 そして何よりも話の緊密さを増し、流れをスムーズにしたのは、これまで何度か苦言
を呈したぼんくら刑事の出番がほとんどなかったおかげじゃないかと思います。(^^) 
あいつが射ないだけでこんなにもすっきりしたミステリになるなんて。逆説的に効果抜
群だ。
 もちろん、いくつかの小さな瑕疵は見られます。たとえば物語の中でも出て来ました
けど、こんな長期に渡る計画なんだから、犯人グループは関与した仲間の中に亡くなる
者が出てくるケースを当然想定していなければならないでしょう。なのに何の対策もし
ていなかったようで、複雑なトリックを弄した割に、抜けている連中だなと。
 あと、上で記した意外な犯人こそが主人公の追っている犯罪者“キャプテン”当人か
もしくはその重要な仲間だと思っていたのですが、違っていたようで。似たようなポジ
ションにイケメン俳優ばかり揃えるから、初期の段階から何か意味があるとは思ってい
たんですけど、勘ぐりが過ぎたようで。

 ではでは。




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