AWC 「平家伝説…」と「吸血鬼伝説…」ネタバレ HBJ



#1390/1397 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (sab     )  20/05/22  10:53  ( 64)
「平家伝説…」と「吸血鬼伝説…」ネタバレ     HBJ
★内容                                         20/05/22 10:55 修正 第2版
いまだに「ミステリーオタクは何故物理トリックに萌えるのか」
が気になっているのですが。
5ちゃんで調べてみたら「平家伝説殺人事件」(内田康夫)が傑作、
とあったのでさっそくyoutubeで視聴してみました。
肝心のトリックのシーンは飛んでいた。
多分「銀幕の殺人鬼」(金田一少年)のトリックと同じでは。

「何故物理トリックに萌えるのか」はともかくとして、
謎解きの展開が気になりました。

「平家伝説…」には2つのトリックがあるのですが。
一つはフェリーから人が飛び降りるがどうも偽装らしいというもの。
もう一つはマンションから人が飛び降りるのだが、これも偽装らしく、
しかも密室。

探偵浅見光彦は一つ目の偽装に関しては、
たまたま暴走族に絡まれて、
その暴走族がカセットレコーダーで音楽を流しながら去っていく
(音楽がだんだんと遠のいていく)
という経験から、
「フェリーでの飛び降りも、悲鳴を録音したカセットレコーダーを海に
投げ捨てたのではないか」と思います。
2つめに関しては、たまたま公園で、マリオネット
(人形を釣り糸で操るもの)を見て「釣り糸を使ったのではないか」
と思い至る。

という事は、
事件 → 偶然事件解決のヒントを得る → 探偵浅見光彦の謎解き
という展開なんですね。

これに比べて、昔見た「吸血鬼伝説…」なのですが。
トリックに関してネタバレすると、
45(仮に)キロしか上がらない業務用エレベーターに
46キロの七瀬美雪を乗せて上げるにはどうするか、というもので。
血を1キロ抜いて、上に上げてから又血を戻す、というものでした。
そしてこの作品では、事件が起こる前に、体重の事やら、
首筋に血を吸った痕がある事など、伏線=ヒントを提示していました。

つまり
ヒントの提示 → 事件 → 探偵金田一少年の謎解き
という展開。
(この時、事件の前にヒントは出るのだが、
大抵のオーディエンスは事件が起きても気付かない。
そして、金田一少年の謎解きの後に「そうだったのか」とカタルシスを
得るのですが)。

この2パターンでどっちがいいのでしょうか。

「吸血鬼伝説…」みたいに先にヒントを出しておかないと、
事件が起きた時に、「そうだったのかー」という感動は無い訳で。
もっとも事件が起きた段階で「そうだったのかー」と読者にバレてしまっては
探偵の出る幕はなくなってしまうのですが。
又、まだ事件が起きていないのにヒントを出されても、
読者は退屈するのではないかとも思います。
一刻も早く事件を起こして「謎解き」がスタートしないと読者は退屈する。
しかし、「平家伝説…」みたいに、後からヒントが出るのでは、
偶然すぎないか、とも思えてしまう。

一番いいのは。
ヒントの触りを出しておく → 事件が起こる
 → 探偵がヒントの触りから捜査をしてヒントの全容が見える
 →謎解きをして読者はカタルシスを得る

という展開ですかね?




#1391/1397 ◇フレッシュボイス2    *** コメント #1390 ***
★タイトル (AZA     )  20/05/22  21:42  ( 54)
同じくネタバレ注意   永山
★内容
※小説『平家伝説殺人事件』(内田康夫)ならびに漫画『金田一少年の事件簿 吸血鬼
伝説殺人事件』(天樹征丸 さとうふみや)の内容に触れる場合があります。ご注意く
ださい。

 私は『平家伝説殺人事件』はドラマを、『吸血鬼伝説殺人事件』は漫画、アニメ、ド
ラマ版でそれぞれ観て・読んでいまして、ネタバレの規制線に引っ掛からずに済みまし
た。記憶頼みになりますがどうにか思い起こしながらレスしてみます。(^^;

 先に、『吸血鬼伝説殺人事件』において、体重の件は確かにヒント・手掛かりでしょ
うが、血を吸われた痕跡というのはおどろおどろしい雰囲気作り、吸血鬼伝説に“らし
さ”の上を与えるための演出という役割がより強いかと思います。その上でヒント・手
掛かりになっており、巧さの表れと言えるかと。


 ヒント・手掛かりを出す位置付けについて。
 まったくの私見になりますが。凄く大雑把に分けると、読者に推理させる本格ミステ
リには二種類あると言えそうです。

・手掛かりそのものを読者が苦心して見付け、そこから一足飛びに真相に迫るタイプ。
・手掛かりはあからさまに配置され、それらを元にあれこれ推理し、真相に迫るタイ
プ。

 もちろん、手掛かりを見付けること自体が難しい上に、やっと見付けた手掛かりを元
に込み入った推理を組み立てねばならないタイプもありますが、とりあえずここでは先
の二種類が基本ということで。
 作者は自身の考えた手掛かりが見付けやすいものであると思うのなら、事件が起こっ
てから読者の前に提示するのが安全だと言えるのでは。
 逆に、一見しただけでは手掛かりと分からぬような手掛かりであるなら、事件が起き
る前から堂々と配置しておくのが、読者に対して「やられた!」感を起こしやすい。
 そういう訳で、手掛かりの性質によって、その手掛かりを事件発生の前に出すのがい
いのか、あとの方がよいのかが決まってくる側面があると思います。

 その他の点について。
 『平家伝説・』のヒント・手掛かりが、偶然目にした物事からもたらされているの
は、一時、「名探偵が都合よく閃くのはけしからん」みたいな意見があったので、それ
に対する最も簡単な解答なんだと思います。「都合よく閃いたんじゃなくて、偶然にも
ある出来事とを見掛けたので思い付いたんですよ」という理由付けですね。その偶然の
部分があからさまに過ぎると、ご都合主義だなと見なされてしまうので、乱発は注意し
たいところだと思います。


>又、まだ事件が起きていないのにヒントを出されても、
>読者は退屈するのではないかとも思います。
>一刻も早く事件を起こして「謎解き」がスタートしないと読者は退屈する。

 この箇所は判断が難しいですね。事件を早く起こしてもらいたい気持ちは読者は多か
れ少なかれ持っていると思います。が、事件が起きるまでが長くても、読者を退屈させ
ないだけのエピソードを考え、描くのが作者の腕の見せ所だろうとも思います。
 読者の方も一人の作家に慣れてくると、「この作者のことだから事件が起きるまでの
この場面に、何らかの手掛かりを仕込んでいる可能性が高い!」と踏んで、退屈せずに
じっくりと読むようになるものなのかも。

 ではでは。





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