#1749/3053 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 21/03/29 19:30 ( 30)
イーストウッド作品二つ続けて 永山
★内容
WOWOWで放送の映画「トゥルー・クライム」(一九九九年 米国)を録画視聴。
ネタバレ注意です。
米国の小説『真夜中の死線』の映像化作品だそうです。ごく簡単に書くと、殺人事件
で死刑判決が下った黒人男性が六年後に死刑執行前日を迎える。たまたま執行の模様を
取材を代理で引き受けることになった新聞記者が、関係者の話を聞く内に疑問を抱き、
無罪なんじゃないかと信じて行動を起こす、という話。これをアメリカ風のエンターテ
インメント作品にしたという体だからか、隔靴掻痒感満載でも最後はハッピーエンドに
終わる。
序盤、記者が代理で取材するそもそもの原因となる女性記者の交通事故死が、やけに
丁寧に事故を起こす場面から描かれて、何かバランス悪いなあと思った。終盤に来て、
その事故を起こした地点が一応ストーリーに絡んでくるので、あれは伏線のつもりだっ
たのかと納得。やり過ぎな気もしたけれど。
WOWOWで放送の映画「ミスティック・リバー」(二〇〇三年 米国)を録画視
聴。ネタバレ注意です。
シンプルに表現するなら、救いのない物語。もうちょっと冷静に、慎重にやろうよっ
て言いたいところですけど、それは第三者の視点であって、当事者からすれば視野狭窄
に陥っているんだろうな。悲劇が“回避できたに違いない悲劇”である点がちょっと納
得しがたくて、“避けようがなかった悲劇”となるようにして欲しかった。それと偶然
の多用も気になるかも。同じ日に二件の殺人が起きて、関連する人物同士が結構近い関
係にある。その内の一つの事件の遺体及び過去の事件の遺体で死体が見付かっていな
い。さらにいえば、最終盤の悲劇後の死体一つも見付からないまま、とりあえず映画は
終わる。これほど死体の見付からない町って、どんな場所よ。
警察の捜査も(あまり描かれていないせいもありますが)、ちゃんとやってるのかな
と。被害者に近い人間がいつも持ち歩いていたスティックをこの頃持たなくなった、な
んてことを捜査でもし聞き込んでいたら、まずはそいつを調べてみるはず。
名作との評価が定まっているようですが、まだまだ磨けば(エンタメとして)よくな
る物語じゃないかしらん。
ではでは。