AWC 雷怖い人は昔の方が多かったのかな?   永山


        
#1690/3021 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/01/25  17:12  ( 26)
雷怖い人は昔の方が多かったのかな?   永山
★内容
 NHKBSプレミアムで放送のドラマ「明治開化 新十郎探偵帖」第六話『稲妻は見
たり』を録画視聴。ネタバレ注意です。
 今回は雷の夜に井戸に何か落ちる音がして、女中が行方不明になり、台所では高価な
お皿が割れていたという「番町皿屋敷」を匂わせる、怪異譚のスタンダードっぽい出だ
し。そこから怪談の要素満載で盛り上げてくるかと思いきや、そういった装飾は薄く、
淡々と進む。ミステリとしても淡泊な出来だったかと。
 トリック的には以下のような難があるように感じられました。

・明治初期とはいえ、本家と分家筋とでそこまで顔を知られていないものなのか
 まあこの点は、実際に知られていなかったからこそ実行したとも言えるので、看過し
ても大丈夫でしょう。が、気になることは気になる。知っている人が現れたら一発で露
呈するんだし。
・「女中は井戸に身投げしたふりをして失踪した」という偽装
 これ、仮説としても成り立たないのでは。信じる信じない以前に、井戸を浚えばすぐ
に真偽は判明するのだから。
・警察に一度井戸内部を捜索させたあと、改めて死体を井戸に放り込む
 隠し方のトリックとして基本的な原理ですが、この場合、井戸に遺棄する前、遺体を
どこに隠していたのかが重要。屋敷の押し入れに隠していたみたいですが、警察は何で
そこを調べなかったんだろう? それも二人分。

 結局、今回も見せ所は動機(と犯行に至るきっかけ)かな。明治初期ならではで、主
人公の立ち位置とも間接的にリンクしている感じ。
 また、これまで新十郎に恋心を抱くもまったく相手にされていなかったヒロインが、
ちょっとだけ好反応があったのも見せ所?

 ではでは。





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