#1591/3054　◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  20/10/30  19:29  ( 54)
サイレンナイト　　　永山
★内容                                         20/11/02 17:18 修正 第2版
　ＷＯＷＯＷのドラマ「セイレーンの懺悔」第二回をＷＯＷＯＷオンデマンドで視聴。
ネタバレ注意です。
　カッターナイフで手首を切った仲田未空が命を取り留め、ほっとする朝倉。だが、未
空の父親が帝都テレビに抗議に乗り込んできた。上司の兵頭、同僚の里谷とともに応対
に出る朝倉。父親は娘を容疑者扱いする報道をしたことをなじるが、兵頭はヌケヌケ
と、“容疑者”という言葉は使っていないと言い切る。それから朝倉が、未空が綾香を
いじめていたこと自体はほぼ確実だという証言が集まっていることを伝える。すると父
親は小学生時代の未空を暴行事件の被害者だからとマイクで追い回したマスコミ全体を
非難し、おまえらが未空を自殺するまでに追い込んだんだと怒りをぶちまける。それに
対しなおも兵頭は、本当は娘さんが殺人にまで手を染めたと思ってらっしゃるのでは、
過去の体験が犯罪に走る引き金になったんだとしたら娘さんもある意味被害者だ、親と
して思いの丈をカメラの前で話してみては？と取材の対象として見るような発言をす
る。
切れた父親が兵頭に掴みかかるのを止めに入った里谷が父親から一発殴られ、帝都テレ
ビ側にとっては最良の形で抗議を受けきった。
　その後、仲田未空の母親と弟が見舞いに来たところを取材するつもりで病院に出向い
た朝倉と里谷だが、遠くから弟にじっと見据えられた朝倉はその場から逃げ出してしま
う。その逃げた先で刑事の宮藤と出くわし、マスコミ批判をされる。朝倉は過去の身内
に起きた出来事――姉がいじめを受けて自殺したが首謀者の女子生徒が有力者の娘だっ
たためもみ消された――を思い出し、警察にも隠蔽体質があるでしょうと告げて立ち去
る。
　殺人の捜査は、警察が未空や赤城ら四人を特定したあと、停滞していた。未成年者が
三人いることで証拠をもっと固めたいが、目撃証言すら上がっていない。ひとまず、目
撃者捜しに力が注がれる一方で、赤城をつついてみるものらりくらりとかわされる。
　帝都テレビも容疑者四人の目撃者の足取りを重視していたはずだったが、会議で兵頭
が突如として方針転換。遺族の独占インタビューを取ってこいと言い出した。お涙頂戴
路線に転じて、視聴率を稼ごうという腹らしい。
　綾香の母親には他のマスコミも群がっており、独占インタビューは望めない。彼女の
務める弁当屋に客として現れた里谷は、他にもマスコミが追い回していることを匂わ
せ、内の取材一つ受けるだけの方がましでしょうと、インタビューを受けてもらう方向
に持って行く。
　さらに取材を続けると、赤城の名前が他のマスコミにも漏れていると知る朝倉。赤城
に近付いて取材をしようとした女性記者・三島を尾行した朝倉は、ホテルのレストラン
で三島が兵頭と会うところを目撃する。情報を漏らした兵頭は、見返りに何らかのネタ
をＵＳＢメモリで受け取っていた。
　朝倉は翌日、里谷とともに兵頭を問い質す。その時点で警察の捜査に圧力が掛かった
との話が伝わってきていた。仲田未空の父親が議員を動かしたらしい。帝都テレビにも
同様の圧力が掛かり、だからこそ以前に兵頭は方針を転換し、容疑者達の足取りを追う
のをやめたのだ。そして自社で扱えないネタを、よそに売りつけた……。他社にも圧力
が掛かったら同じことだと抗議する朝倉達だったが、兵頭は取り合わなかった。
　警察の目撃者捜しに、たれ込みがあった。それは容疑者四人を事件当日、上野周辺で
見掛けたというもの。もしそれが事実だとすれば、四人に直接の犯行は不可能になる？
　――今回のあらすじはこんな具合でした。
　で、上では省きましたがラストで、兵頭が何者かと通じているような通話をしている
シーンがありました。取材が問題になったら朝倉にすべての責任を負わせるつもりでい
るみたいだけど、それ以上に何か悪だくみしている感がなきにしもあらず。
　前回の感想でも触れましたが、主役の朝倉を演じる女優が今回も目立ちすぎ。尾行す
るシーンがどう見てもばればれで、コントっぽく映る。優秀な記者という設定ではない
けれども、スクープを取っているんだし、何か違和感ある。
　宮藤刑事は期待通り、存在感を増してきた。朝倉の過去の一件を知って、何を思う
か。捜査の主導権も握り、どうなるか興味津々。
　女性記者の三島も同様。思っていたのと違う方向だけど、これはこれで面白い。

　ではでは。