#1376/3021 ◇フレッシュボイス2 *** コメント #1369 ***
★タイトル (sab ) 20/05/11 13:20 ( 59)
コメントという程の事はないのですが。 HBJ
★内容 20/05/11 16:29 修正 第7版
永山さんのおっしゃる、人間とトリックに関して、ふと思う事。
精神分析の文脈でよく、人間の愛にはエロスとタナトスがある
とか言うのですが。
エロスというのは普通の愛で、性愛とか男女の恋愛の様な愛ですが。
どちらかというと有機的な感じで。
そしてタナトスというのは人間を原子にまで細分化した時に現れる
エネルギーの様なもので。
人間だって原子の集まりですから。
原子だから原子核のまわりを電子が規則正しく回っている、みたいな
規則正しい感じのエネルギーがあると。
例えばナチスドイツの行進の様な秩序のあるエネルギーをタナトス
というのかも。
これはどちらかというと無機的な感じですが。
で、永山さんの言う”人間”みたいなものはエロスであり、
トリックというのはタナトスという感じがしていますね。
トリックでひっかかったー、と感じるのは、エロス的喜び、
ではなく、
タナトス的な喜びではないかと。
トリックで引っ掛けた時の喜びというのは、
釣りでかかったーという喜び、とか、
罠でかかったー、という喜びに近いと思うのですが、
罠だったら獲物を得る=食欲で、有機的なものではないのか、とも思えるが。
しかし、罠はメカだから、
やっぱりトリックの喜びというのはタナトス的なんじゃないかと。
(書いていて、何の事だかわからなくなってきましたが、
なんとなく分かってもらえるでしょうか?)。
追記。
エロスというのは快感原則(身体が気持ちいい事をする)で、
タナトスは涅槃原則(あの世のエネルギーに従う)
みたいな事も
いうので、
例えばミスターマリックのマジックなども
なんとなくオカルト的な雰囲気もあり
やはり、トリック、マジックの類は
涅槃のエネルギーに関係しているのでは?
というか読者はトリックを見て
何か超常的なエネルギーに触れた感じがして
喜ぶのではないでしょうか。
つまり"人間"を描く事はエロスっぽいので
そもそも人間を描いた小説とトリックというのは
テーストが違う感じがしますが。
つまり、
タナトス=オカルト=超常現象=トリック、マジック
エロス=人間の愛=中間小説、純文学
みたいな感じでしょうか?