AWC 飲んだことないけど鉄骨飲料思い出した   永山


        
#1353/1410 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  20/04/21  21:10  ( 48)
飲んだことないけど鉄骨飲料思い出した   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「鉄の骨」初回無料放送を録画視聴。ネタバレ注意です。
 大学の建築学科を卒業後、中堅建設会社の池松組に入社して四年。富島平太は、禁煙
とされている建設現場で作業員が煙草を吸っているのを目撃。注意したところ、その吸
いさしを、コンクリートを流し込んだばかりの土台にポイ捨てされる。強度に問題が生
じるからすぐに取り除けと激高する富島に、作業員も不遜な態度を改めない。工事現場
所長の永山が取りなして、どうにか収まった。そのあと永山から建設業界は清濁併せ呑
んでなんぼのところがあるから大目に見るべきところは見てほしいと言われる富島だが
どうにも納得できない。それからしばらくして業務部への異動を言い渡された。夢のあ
るビルを建てたくて入社したのに何で業務部にと理解に苦しむ富島。
 後日、彼を業務部に引っ張った尾形業務と話をする機会を得た。尾形は会社を支える
切れ者とされ、若い頃に富島と同様、現場で煙草のポイ捨てを咎めたことがあり、それ
で富島に興味を持ったらしい。
 建設会社の業務部は仕事を取ってくる部署。入札額を少しでも下げるために資材会社
と交渉し、役所や同業他社への挨拶回り、情報収集などを受け持つ。要するに談合屋で
ある。
 教育係となった業務部次長の西田からそう説明された富島は、「うちは何年か前に脱
談合宣言をしたはず」と疑問を呈するが、それは表向きだけで談合は連綿と続いている
と言われる。事実、業務部での仕事に取り掛かった富島は、自社が入札で勝てるよう、
談合工作に奔走するのであった。
 あるとき、それなりに大きな規模の道路工事を池松組が落とすことが談合でほぼ決ま
ったが、新参の小さな建設会社トキタ土建が同意しない。それどころか談合自体を拒否
しているという。恐らくトキタ土建は名前を売るために赤字覚悟で入札するつもりだ。
値下げ合戦ではどちらが勝っても疲弊してしまう。尾形は社長命令を受けてトキタ土建
に下りさせようとするもうまく行かない。
 その後、トキタの社長・山本と関係自治体とがつながっていて、金が動いている可能
性が出て来た。証拠を掴むため、富島は付き合っている彼女で銀行員の野村萌にトキタ
土建社長の口座の金の出入りについて調べてほしいと頼むまでするが、野村が拒否して
あえなく失敗。結局、ほぼ無策のまま、入札当日を迎えた。
 入札不調で何度も繰り返される事態になった場合に備え、常務自ら会場に乗り込んだ
池松組。実際、その読み通り一度目の入札は予定価格に達せず、不成立。二度目の入札
で、予定価格上限より二千万円低い額を書いた池松組。だが、蓋を開けてみると、トキ
タ土建が七千万も低い額を入れて落札という結果に終わった。
 転がり込むはずだった仕事を逃した池松組は、次の地下鉄建設に狙いを定める。予算
規模二千億円を超える大規模事業に、東京地検特捜部も動き出していた。
 ――以上が初回の粗筋でした。
 例によって社会派ネタは引き込まれる物が多く、本作もその例に漏れず。業界の内実
がよく分かる構成で、談合も致し方なしという業界内の空気が伝わってくる。
 一方、主人公の立ち位置が微妙だと感じた。もしくはキャラクターがぶれているのか
なと。ドラマ冒頭で煙草のポイ捨てにがみがみ注意する人物として描かれているのに、
業務部に移って以降、談合に染まるのが早すぎやしないか。銀行員の彼女に情報漏洩を
持ち掛ける策だって、富島自ら率先して言い出したものだし。葛藤や逡巡はほぼ皆無
で、不満すら口にしていない。
 もちろん、心変わりしてはいけないと言うんじゃなくて、そこにあるはずの反発から
迷い、葛藤し、迎合に到る過程が全然見えないのは構成に難がある気がする。
 それでも次回以降の見所を短くまとめた映像では、問題を指摘したり改革めいたこと
を口にしたりという場面があったので、いかにも主人公らしい活躍に期待。

 ではでは。





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