#1334/3022 ◇フレッシュボイス2 *** コメント #1332 ***
★タイトル (AZA ) 20/04/05 20:29 ( 39)
条件反射とプロバビリティ犯罪 永山
★内容 20/09/15 19:49 修正 第2版
※#1333を読んでのコメントは、後日とさせてください。
栗本薫の作品、確か伊集院大介シリーズの短編集『伊集院大介の冒険』に収録された
一作だったと記憶しているのですが、
※以下ネタバレになります。作品名を明記できなくてごめんなさい。多分、「鬼の居ぬ
間の殺人」とか「誰かを早死にさせる方法」辺りだと思います。
大雑把に言うと、被害者が命を落としやすい状況を犯人が作るというパターンの短編
があった気がします(危険な場所に連れて行くとかではなく)。
条件反射の要素は含まれていなかったはずですが、命を落としやすい状況をこしらえ
ることと条件反射の発動を組み合わて、一つのトリックにするというのは狙い目かもし
れません。
「セックスで殺人」で思い出した、エッセイで紹介されていたのを見て、作品そのも
のは未読のままどころか題名すら完全に忘れているのですが、金持ちだが嫉妬深い男が
いた。自分の死後、若くて美しい妻が他の男と懇ろになるのが許せない。持てる科学の
知識を総動員して、男はベッドにある仕掛けをし、やがてあの世に旅立った。
妻は夫の死後しばらくしてから若者を家屋敷に連れ込むようになり、程なくしてベッ
ドで関係を持とうとする。二人がベッドに載ったその瞬間、亡き男が仕掛けた装置が作
動。ここからが特に曖昧ですが、・毒ガスが発生する ・吊り天井が落ちてくる ・ロ
ボットが動き出して若者を絞殺する のいずれかだったかと。
新型コロナウイルスが猛威を振るうニュースを見ていて、思い付いた筋書き。
お金持ちの祖父(祖母でもいいけど)がいる子供なり孫なりがいて、老人の財産を当
てにしているが、当人はいたって健康でなかなかくたばりそうにない。どうにかして早
く逝ってくれないかと考える内に、新型コロナに感染して死亡すれば現状では間違いな
く病死と判断される。絶対確実な完全犯罪だ。犯人はその日から、外から帰って来る度
に、身に付けていたマスクや衣服、それに洗う前の手を老人愛用の服や毛布にこすりつ
ける。老人の部屋の換気の回数を減らす。友達を呼んでは老人に挨拶などおしゃべりを
させる。
こうした積み重ねの結果、ついに発病。二週間足らずで死亡した――犯人の方が。
ではでは。