#1264/3051 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 20/02/03 20:42 ( 48)
渦巻く人間模様が面白い 永山
★内容
WOWOWのドラマ「頭取野崎修平」第三回を録画視聴。ネタバレ注意です。
野崎を頭取の座から追い落とすためクーデターを仕掛けるも失敗に終わった京極春樹
は、次の一手として金融庁の元上司に働きかけ、おおぞら銀行へ検査を入れるように画
策。後日、検査が入ることを野崎に報告。その際に、同じクーデーター未遂に終わった
立川を日雲商事の不良債権処理に当たらせたのはいざというときに責任を取らせるため
かと揶揄。野崎は否定し、立川と同じ立場である春樹にはそのような役目を与えていな
いだろうと反論する。春樹は自分は起立しなかったといけしゃあしゃあと述べ、金融庁
の検査への対応は自分に任せてもらうことを取り付ける。
野崎は不良債権がありながら大プロジェクトのAPPを進める日雲商事について詳し
く知るため、石原を日雲へ出向させるとともに、かつての腹心・坂本を呼び寄せて、立
川に協力するように命じる。
坂本は立川に、金融庁検査に対して付け入られる隙を見せたくないとして、融資先と
しての日雲商事の評価を上げることができないか、三パターンのシミュレーション作成
を命じる。後に結果を記した資料を持って来た坂本に対し、唯一かろうじて評価が上が
るパターンだけを残して、他は廃棄するように言う。そのようなごまかしには加担でき
ないとして、拒否する坂本。結果、坂本は外され、代わりに西條が入った。西條は立川
の命令を飲む一方、京極春樹の動向にもアンテナを張り、勝ち馬に乗るつもりでいる。
坂本から事情を聞いた野崎は、西條が日雲に関する内部データの内、不都合な物を削
除する可能性があると踏み、システム部に急いであるシステムを作らせた。それは行員
の物が銀行内にあるデータにアクセスし、削除しようとした場合は削除をストップさせ
た上で、通報が来るようにするものであった。それは実際、西條の行為を暴き出し、削
除も未然に防げた。ただ、システムを作った者は忸怩たる思いがあったらしく、野崎の
部屋を訪ねて、こういうのはおおぞららしくない、野崎頭取らしくないのではないかと
訴える。
坂本からの報告や西條の暴走的行為により、立川が腹に一物を持っていると改めて把
握した野崎は、彼女を呼んで不良債権処理の進捗状況を聞く。その場で、野崎からその
やり方を非難された立川は、どうせトカゲの尻尾切りをするためにこの役目を負わせた
んでしょうと、春樹と同じ見解を示す。さらに元頭取の京極にやり方が似てきたとまで
言う。
二人の者から相次いで、かつてとやり方が違ってきたと指摘された野崎は結構落ち込
む。
一方、出向という形で日雲商事に潜り込んだ石原は、悪戦苦闘の末、APPの開発す
る土地は土壌汚染されていること、さらには野崎と因縁のある総会屋の海藤が、日雲に
超高額な口止め料を要求していると知る。思った以上に大きな爆弾の登場だが、その報
告を受けた野崎は石原にくれぐれも注意するようにと伝える。
――第三回のあらすじはこんなところで。これでもかなり省略しています。
省略したのは、海藤に関連する事柄が多いですね。要は土壌汚染をネタに四十八億円
を日雲に要求、払えないときは担当者の家族らに危害が及ぶことを匂わせる。ラスト近
くで野崎と石原の前に姿を見せるくだりは、なかなか緊迫感があってよかった。
今回の見所としては、野崎が京極と似てきたと言われたのを気にして?落ち込む辺
り、野崎の人柄を表していて興味深い。
気になったのは、クーデターの神輿として担ぎ上げられた立川が、造反者の寝返りに
よってクーデターに失敗したことを、さして立川は気にしていないこと。普通、クーデ
ターが失敗したのは、とりまとめに失敗した春樹のせいだとして、春樹をこき下ろして
もいいだろうに、一切なかった。話の運びをスムーズにするためかなあ?
ではでは。