AWC 叙述トリックについて盛り上がっていますが  HBJ


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#1131/3049 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (sab     )  19/10/10  12:09  ( 55)
叙述トリックについて盛り上がっていますが  HBJ
★内容                                         19/10/10 12:30 修正 第5版
以下、「イニシエーションラブ」と「殺戮にいたる病」の感想ですが、
ネタバレを含みます。








叙述トリック成否の分かれ目ってなんだろうと考えたのですが
読者に思い込みがあるかどうかだと思うんですね。

「イニシエーションラブ」(特に映画の方)には思い込みがあったと思う。
デブ男が「君のために痩せる、痩せてもてるようになる」といって、
痩せたら本当にもてだして、
しかも東京に転勤になって、
「木綿のハンカチーフ」みたいに田舎の彼女を捨てる
という展開は、
そういう事はあり得る
と読者は思い込むと思うんですよね。

かたや「殺戮にいたる病」の場合、
いくら埼玉連続幼女誘拐殺人事件などをもちだして
「息子があやしい」などと言っても
思い込み、には至らない。
そうなると、言った言わないのチラ見せみたいなものになってしまう。
”大学生の息子”が家出娘にオジサンと呼ばれた、とか。
”大学生の息子”が授業をサボるのに”休講にする”と言ったとか。
思い込ませる事に失敗した叙述トリックって、
単なる用法の間違いなんじゃないかと思えたりして
苦しいんですね。

という訳で、叙述トリックの成否の鍵は
思い込みがあるか、それとも単なるチラ見せか、の違いと結論したのですが。
(もっとも世間では「イニシエーションラブ」は単なるラノベで、
「殺戮にいたる病」こそ傑作とされているので
私の感性がおかしいのかも知れませんが)

ところで、叙述トリック以外のミステリーって
結局チラ見せしかないんじゃないのかと最近思っているのですが。


永山さんの最近の作品も読んでいますので。
一応誤字の指摘だけ。

「驚きのバースデー」
>お見えに入る前に、
 お店?

「誤配が運んでくれたもの」
>で人度ほどとばされたこともある。


ではまた。





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