AWC 本の感想>『密室晩餐会』   永山


        
#1049/1073 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  19/07/26  21:34  ( 37)
本の感想>『密室晩餐会』   永山
★内容
 睡眠を取る時間帯がとても不規則な状態が続いており、今日は今が最高潮に眠いで
す。書き込みの文章を書こうにも、途中で目を閉じてしまうので断念して、本の感想の
棚卸しでお茶を濁します。(^^;

・『密室晩餐会』(二階堂黎人 編 原書房)15/6441
 少年と少女が入ったきりの家屋で、刑事四名が監視する間に、二人が殺される。犯人
の姿はどこにもない(「少年と少女の密室」)。中学生になる鍵屋の息子が密室状態の
自室で死亡。いじめられていたこともあり、自殺の線が濃厚と思われたが(「楢山鍵
店、最後の鍵」)。別居中の妻が夫の家を訪ねたところ、同居の義母が寝床の中で黒こ
げ死体に。姿を消した夫が犯人と思われたが、旧友の彼を信じる刑事は密室を解き明か
すことで無実を証明しようと奔走する(「密室からの逃亡者」)。時は戦国。二人組の
逃亡者を捕らえ、峡谷に渡された綱により宙に浮いた状態の小屋に閉じ込め、自白を迫
る。が数日後、二人は小屋から消え失せた(「峡谷の檻」)。女子高生がビルの屋上か
ら飛び降りる。落下地点には何もなかった(「寒い朝だった」)。かつてパリを騒がせ
た殺人鬼“人狼”を称する手紙に導かれ、当時の殺人現場を訪れたジェフと婚約者。密
室と化した事務所には、頭部と胴を切り離された死体が(「ジェフ・マールの追想」)。
 タイトルに偽りなし、密室ミステリを揃えたアンソロジー。

 ※ネタバレ注意です!

 評判の悪い順に読んで行ったんですが、このときはとてもよく閃き、びしばし当たり
ました(笑)。もちろん、作者が最後に用意した付け足しのようなどんでん返しまでは
見抜けませんが、作り手の意図の大筋はかなり早い段階で把握したつもり。
 そんな本書において唯一、途中で「え?」と言わせてくれたのが、「少年と少女の密
室」。早々にトリックを見破ったのに、探偵役が犯人を指摘した場面で、思わず声を上
げてしまったです。どうしてこいつが犯人になるのか、そのロジックに注目して続きを
読むと、その可能性もあるといった程度で、ちょっぴり残念。そもそも、少年と少女が
利き腕を捻挫しているからというだけで彼らが刺殺することは不可能とする条件付けが
受け入れがたいですね、うん。利き腕を捻挫した割に、鞄や傘を平気で持っていたみた
いだし。恋仲の二人が同じタイミングで同じような怪我をすること自体、変だと思える
し。
 他の作品は、一つを除いて佳作レベル。鍵の扱いがユニークな「楢山鍵店」、不可能
状況に途中わくわくさせられる「逃亡者」、まさかの時代劇本格ミステリ「峡谷の檻
」、不可思議現象が連鎖する「ジェフ」と、いずれも一読の価値は充分にあり。
 「寒い朝」だけランクが落ちる感じ。

 ではでは。





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