AWC 盛夏のただ中やや飽きが   永山


        
#559/597 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  18/08/11  21:53  ( 32)
盛夏のただ中やや飽きが   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「黒書院の六兵衛」第三回を録画視聴。ネタバレ注意です。
 うーむ。面白いことは面白いんだけど、今回のエピソードでちょっと腑に落ちない展
開が重なったので、盛り上がりたい気持ちに水を差された感じ。前回のラスト、六兵衛
が居座る部屋に、それと知らずに西郷隆盛がやって来るというところで終わりました。
そこから、さぞかし大騒動になるんだろうな、加倉井はいかにして切り抜けるんだろう
か?と想像を巡らせていたのに、西郷が六兵衛を誰何したのは初めだけで、あっさりと
「侍らしい侍だ」みたいな感想を言って、特にとがめ立てなし。これだけならまだし
も、後半に差し掛かった辺りで、戊辰戦争から一時的に戻ったという徳川慶勝が姿を見
せ、やはり六兵衛に会いに来る。これまた特に大きな悶着はなく、飯を一緒に食って、
六兵衛を認めるような発言をしてまた戦争に戻っていった。六兵衛の佇まいがいかにも
侍、いかにも武士らしいってだけで、こうまですんなり引き下がられると拍子抜けだ
し、都合がよすぎる。
 もちろん、面白い小エピソードも盛り込まれており、簡単に視聴をやめるのは勿体な
い。今回は新聞発行の福地が推理を披露するくだりが盛り上がった。曰く――四月十一
日の江戸城明け渡しと同時に、徳川慶喜は水戸に移されたが、果たして本物だったの
か。徳川家将軍ともなると位が高すぎて、今のお付きの者達は慶喜の顔を知らない可能
性が高い。場内でも事情は似たようなもので、慶喜と直に接した人間は数えるほどしか
いない。もしかすると、六兵衛こそが徳川慶喜その人ではあるまいか? 西郷と勝海舟
との話し合いで無血開城の約束がなったとされているのは表向きだけで、水面下ではま
だ条件面を巡って駆け引きが続いている。そう考えれば慶喜が江戸城にとどまるのは当
然。天璋院篤姫が六兵衛(慶喜)を見て何も騒ぎ立てないのは、事情の知っており、同
じ薩摩の西郷の意を受けているからと考えれば説明が付く――といったもの。
 最終回なら、このトンデモ展開もありだったかもしれませんが、物語はまだ中盤。一
時的に戻った徳川慶勝により、六兵衛と慶喜は似ても似つかぬと一蹴されました。
 他には、所々で加倉井が(六兵衛にではなく、他の武士達に)武士の道理を説いた
り、藩の意向で官軍になったがもしそうではなかったら自分どういう選択をしただろう
かと自問自答したり、あるいは江戸城明け渡しがなるや手のひらを返したように官軍に
おもねる本多左衛門に対して「誇りはないのか」と熱く語ったりと、心情をさらけ出す
シーンが多くあり、印象に残りました。その全てを六兵衛が耳にしていることから、何
らかの影響があるはず。

 ではでは。





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