AWC 皇帝死す   永山


        
#506/532 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  18/06/21  20:15  ( 42)
皇帝死す   永山
★内容
 ちょうど、エラリー・クイーンの『帝王死す』を読み返したタイミングだったので、
この書き込みタイトルに。

 プロレスラーの“皇帝戦士”ビッグバン・ベイダーことレオン・ホワイトが肺炎をこ
じらせ死去。六十三歳。合掌。
 上では記事に沿って肺炎と書きましたが、それまでにも心臓を患う等しており、去年
の四月に来日して試合を行った際は、試合後のセレモニー中に意識を失って倒れるアク
シデントがあったと報じられていました。
 日本で訃報が流れるほど有名プロレスラーになったベイダーも、初登場時はブーイン
グを浴びてました。ビートたけしがプロレス界に乗り込んできたという設定で、たけし
プロレス軍団の先兵として両国国技館大会のリングに上がったのですが、その大げさな
被り物から来る外見の虚仮威し感に加え、当日は猪木vs長州の久々かつ待望の一騎打
ちが組まれていたのに、ベイダー側の横槍(とされてますが恐らく猪木の気まぐれ)
で、対戦カードが二転三転。結局猪木は長州とベイダー相手に連続してシングルマッチ
を行うことになり、長州とはがちゃがちゃした展開の末、六分ほどで猪木の反則勝ち。
直後のメインイベントでベイダーと戦って三分足らずでフォール負け。その他、エリー
ト扱いの馳浩が日本デビュー戦でいきなりジュニアヘビーのタイトルを奪取したり、
カード変更の煽りを食った藤波木村健吾vs長州マサ斎藤が異様に悪い雰囲気の中行わ
れたりで、観客暴動が発生。主催の新日本プロレスは、両国国技館の無期限使用禁止を
言い渡されました。他のジャンルからの介入に対して、プロレスファンが物凄くアレル
ギーを持っていた時代。このたけしプロレス軍団の企画や、後のメガネスーパーの参入
なんかはうまく取り入れていれば、業界全体の大発展につながったかもしれないのに。
 ベイダーの日本での名勝負となると、かなり多数にのぼると思うのですが、厳密には
ベイダー側から見た名勝負と言うよりもむしろ対戦相手から見た名勝負の方が多いか
も。たとえば、一九九六年の一月に行われたアントニオ猪木との一騎打ちは、現役晩年
の猪木が死んでしまうんじゃないか?ってくらいにベイダーが攻め込むも、猪木が逆転
勝ち。これは猪木の最晩年の名勝負として数えるのがふさわしいかと。そういう風にベ
イダーの怪物的な強さを跳ね返して日本人が勝利というパターンが目立つ。ベイダー側
から見た名勝負としては、一九九〇年二月のスタン・ハンセンとの一騎打ちと、小橋建
太との初シングルが筆頭かな。前者は団体対抗戦、後者は意地の張り合いで、それぞれ
決闘の趣があった。
 もう一つ、セメントマッチだったのではとされる試合が、ワッハ・エブロエフ戦。日
米ソ三国団体対抗戦パート2の名古屋大会で実現した一戦は、ベイダーが序盤からプロ
レスの枠を逸脱したようなパンチ攻撃などを仕掛け、鼻血を出させる。戸惑っていたエ
ブロエフもスープレックスや得意の腕ひしぎ逆十字で反撃したが、最後はベイダーがボ
ディプレスで勝利。これ、プロレス版の「北斗の拳」ラオウvsジュウザだと感じたも
のです。
 同時代に活躍した大物日本人レスラーとはほとんど当たっているベイダーですが、ジ
ャイアント馬場、ジャンボ鶴田、天龍源一郎、前田日明との絡みはなかったと思いま
す。特に天龍とは共に現役の期間が長く、観てみたかった。

 ではでは。





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