#501/3055 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 18/06/16 21:31 ( 29)
期待通りにはじけるか不発で終わるか 永山
★内容
WOWOWのドラマ「不発弾」初回無料放送を録画視聴。ネタバレ注意です。
番組ガイドによれば、社会派ヒューマンサスペンスとのこと。金融経済の不正がテー
マなんで、経済サスペンスかと思ってましたが、もうちょっと幅が広いのかな。
ざっくりした粗筋は――日本の大手総合電機メーカー・三田電機産業が七年で一千五
百億円の“不適切会計”をしていたことが公になり、粉飾決算の疑いが掛かる。記者会
見で社長はあくまで“不適切会計”とし、原因と責任の所在、今後の対策を示す。凡百
の企業なら上場廃止が当然だが、三田電機ともなると日本経済を揺るがしかねず、金融
庁もおいそれとは動けない。このまま騒ぎは収束する公算大だったが、会見の翌日、三
田電機の経理に関わる社員が首吊り死体になって発見される。自殺と見なされ、警察の
捜査も入らない雲行きだったが、三田電機の疑惑を追う女性刑事が突破口とすべく、タ
イミングから言っても自殺ではなく口封じの他殺ではないかと主張する。部署違いによ
る衝突がありながらも殺人の疑いで捜査開始。だが、決め手を欠いて進展しない。そん
な中、自殺した社員と頻繁に連絡を取り合っていた金融コンサルト・古賀が浮上。身辺
を洗うと、不祥事を起こした企業を守る伝説的な人物らしい。女性刑事は記者会見の前
後で三田電機社長の周囲に出没した古賀を目撃していた――こんなところ。もうちょっ
と入り組んでいますが、省略しています。
今回は、主役の古賀の立ち位置がまだ全くはっきりしない段階で、感情移入の対象が
なく、様子見の回といった印象。それでも面白くなりそうな萌芽はそこここに。
まあ、素直に考えれば、記者会見で騒ぎをうまく収束させられる見込みだった(社長
にアドバイスしている)古賀と通じていた社員を、古賀がわざわざ殺害する訳がない。
たとえ自殺であっても、報道が明るみに出ることで、疑惑を継続させてしまう。何らか
の理由で始末する必要が生じたなら、少なくとも遺体が発見されないようにするのが絶
対条件。だから古賀に容疑を掛ける刑事らの判断は間違っていることになるはずです
が、果たしてそう単純に捉えていいものかどうか。
古賀は過去に金融絡みで身内を失ったような描写があり、その復讐を企図して経済界
に潜り込んでいるのだとしたら、味方のふりをして裏切る展開も充分に考えられる。て
ことで、この先が気になる滑り出しで、よい感じです。
ではでは。