AWC マジックを観に行こう>ワールドマジック中盤   永山


        
#479/3051 ◇フレッシュボイス2    *** コメント #477 ***
★タイトル (AZA     )  18/05/28  20:03  ( 78)
マジックを観に行こう>ワールドマジック中盤   永山
★内容
※“後半”とするつもりでしたが、思いのほか長くなったので、適当なところで切っ
て、全体で三回に分けることにしました。
 それから、先に記したようにパンフレットの類を入手できていないため、マジシャン
の名前は、耳で聞いたそのままを文字にしています。検索して確認が取れた分は正規の
記述になっていますが、そうでない人もいますので、ご了承ください。

 アガペー司会で、会長さんのコメントをもらったあとは、二番手の登場です。
 名前はロッシー。司会はウクライナのマジシャンと紹介したのですが、これは恐らく
言い間違いで、セルビアの人。同国では超有名らしい。私もテレビで観たことがあるよ
うな。
 老人に扮した演者が舞台袖から現れる。理由は分からなかったんですが、先程出た会
長さんが牧師の格好のまま、ロッシーの手を引いて舞台中央に導く。これだけで舞台袖
に引っ込む会長さん。
 舞台には読書台があり、大きくて分厚い本が上に載ってる。少し離れた位置には、植
物の生えた鉢植えを載せた台が据えてある。それらの周囲をうろうろしつつ、空っぽだ
ったはずの両手から、紙の花?を次々出して、ばらまく演者。
 やがて読書台の前に跪き、本を開いて顔の前に掲げ持つ。立ち上がってまたしばらく
うろつき、本を持つ両手を下ろすと、顔が変わった。老人から若返っている。格好も、
最前までは修道士めいていたのが、何故か忍者になった。
 本を戻し、再び手から紙の花を出しながら、鉢植えに向かう。紙の花が手裏剣のよう
に鉢植えに飛ぶ。すると、鉢植えの植物に赤いつぼみがいくつも現れ、じわじわと開い
ていき、花が咲いた。
 また読書台まで行き、本を手に取り、開く。しばらくして手を下ろすと、顔が元の老
人に戻っていた。それから鉢植えに呪文を唱え、手を向けると、花が萎んでつぼみにな
り、引っ込んだ。
 西洋の死生観を表したかのような演目でしたが……日本人には少々分かりにくいか。
特に忍者の意味が?でした。

 次は、幕間みたいな位置付け。下りたままの幕の前で、アガペーが長めに演じまし
た。まずは端のつながったトランプカードを使った、半ばジョークめいた演目のあと、
手慣らしとばかり、カードマニピュレーション。真っ当なトランプカードを、見事な手
さばきで扇に開いたり、裏の色を変えたり(変えたように見せ掛ける技のはず)、カー
ドを片手からどんどん出したりしたあと、最後に巨大カードをどんと出す。見事な手際
でしたが、これもサイドからの角度だと、ちょっと見えてしまうのが残念。
 続いては熱して赤くなった金属の棒を、風船に突き刺すが割れない、という演目でし
たが、棒はいわゆるおもちゃのライトセーバーみたい構造になっていて、赤く光るだけ
だと思います。それを風船に突き刺すときに、うまくやってるんでしょうが……一度突
き刺して中に入り、次に先端がまた外へと突き出ようとするときに、風船が割れてしま
いました。多分、失敗。フォローも何もなし。
 それからハトを出すマジック。これは鮮やかでした。全く予想していないタイミング
だったのがよかった。
 さらに、リンキングリング。金属の輪っかを複数個操って、互いに通したり、また外
したりする演目ですね。お客さんを一人選んで、リングを一つ持たせて、それでもつな
いだり外したりできるところを披露。この手順そのものはよくありますが、アガペーの
手順にはひと工夫ありました。お客さんがリングを持って、つなげようとアガペーの持
つリングにこつっと当てた瞬間、リングが壊れてしまう。これは面白い。初めて見たで
す。

 次に登場は、ウクライナの男性マジシャン、グロフ。ステージ中央にホテルの一室を
思わせる簡単なセットが。ソファに電話機にランプなど。頭上には何だか分かりません
けど布製の半球状の覆いが吊り下げられている。中は空っぽ。演者はソファにどっかと
腰掛け、両足を投げ出すようにしている。メイクはややピエロ風か。
 ベルが鳴って電話を取ると水が出たり、ドライヤーになったり、ひげそりになった
り。投げ出した足にはいた靴下も色々と仕込みがしてあって、ユニークなメッセージが
示され、器用に足だけで靴下を脱いでいく。と、コミカルな調子で進んで行くのです
が、次の演目で、内容の大半を忘れてしまいました。
 お馴染みのリンキングリングなんですが、グロフは何と、足を使ってやったんです。
これは凄い。まさかのアイディアと感じると同時に、よくも実際にできるものだなと感
心しきり。無論、手によるフォローはあるのですが、それにしてもうまく扱うものだと
見とれてしまいました。
 足によるリングが終わると、吊り下げられていた半球状の覆いが降りてきて、ソファ
ごとすっぽり包む。演者は大騒ぎし、じたばたしているところへ、舞台袖から助手らし
き男性が登場。どうにかしてソファだけを覆いから出すことに成功し、そのまま助手と
ソファは反対側の舞台袖に引っ込む。半球状の覆いの中では、まだじたばたやってる。
やがて覆いが再び吊り上げられると、ドレスを着た外国人女性が現れた。グロフはどこ
へ行った? と、観客席の中程にライトが当てられる。そこにはグロフが立っていた。
 素晴らしい。見事な手順。種がどうなっているのか普通に考えると(以下、推測なが
ら一応ネタバレ注意)……ソファに座っていた上半身はグロフで、下半身というか足の
部分は女性。足以外の部分は、ソファの中に隠す格好で入っていた。リンキングリング
をやったのもこの女性。覆いが降りてきたあと、女性はソファから出て、グロフは入れ
替わりにソファに隠れて、舞台から退場。観客が女性の出現に釘付けになっている隙
に、観客席に現れる……という具合だと思うんですが、リンキングリングをやっていた
足が、どうも女性らしくなかったと。あれはやはりグロフ(男性)の足だったとする
と、ソファに隠れていたのもグロフ。てことは、グロフだと思っていた上半身が実は女
性の変装だったのかな。覆いを被っている間に、メイクを落として、重ね着した衣装を
脱ぎ捨てれば、ドレス姿の女性になれる?

 ではでは。続く。




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