AWC 感想レス>『宵の妙案』   永山


        
#417/529 ◇フレッシュボイス2    *** コメント #416 ***
★タイトル (AZA     )  18/04/07  22:53  ( 41)
感想レス>『宵の妙案』   永山
★内容
 朝霧さん、拙作を読んでくださり、ありがとうございます。誤字の指摘にも感謝。直
しておきます。

 さて、ミステリの長編についての話ですが。
 最初にお断りしておかねばならないのは、長編(四百字詰め原稿用紙三百枚以上?)
となると、私もさほど物にしていませんし、得意ではないということ。それを念頭に置
かれて、“一個人の経験と感覚”ぐらいに聞いてもらえると幸いです。

 まず、物語を膨らませるのは、犯行動機や犯人の人物像を臨場感たっぷりに描くこと
にとどまらず、色々あると。動機に関することだけでも、殺意が醸成され殺人に踏み切
る過程を描くとか、複数名の登場人物が被害者に対して異なる殺意を抱いていたことを
順番に示すとか。一見動機がない、もしくは殺すことで犯人(容疑者)にとってむしろ
損になる、にも関わらず殺したという風な状況を作れたら、それだけで大きな謎になり
ますし。
 短編と長編なら、長編の方が登場人物が増えるのが普通でしょうから、各登場人物の
紹介に筆を割くのもありでしょう。朝霧さんの言われる本格ミステリーがどのような物
を示すのかは分かりませんが、よくある“閉鎖状況での殺人”でしたら、その閉鎖状況
を読者に示すことにも、言葉を費やす必要があるでしょう。絶海の孤島とか雪に閉ざさ
れた山荘とか。そして舞台となる土地や建物に纏わる、恐ろしげな因縁話にまで風呂敷
を広げることも可能。そういった過去に触れておくのも、話を膨らませる一つの手かも
しれません。

 次に、本格ミステリー好きの読者は、連続殺人が発生し、様々なトリックが散りばめ
られた展開を好む傾向にあるとは思いますが、それ以外を受け付けないってことでは決
してないでしょう。
 また、いくら本格ミステリー好きの読者だって、作中人物に感情移入できなくてもい
いとは考えていないはずです。ただ、どろどろとした人間関係などを“下手に”描かれ
ると、退屈する恐れが高く、そういうのは本格ミステリー好きであろうがなかろうが、
読みたくはない。どろどろした人間関係を描くなら上手に描いてほしいというだけであ
って、どろどろした人間関係を読みたくない訳ではないと思います。

 あと、蛇足気味で、かつ、まとまりのない話になりますが。
 トリックの中には、短編向きと長編向きのものがそれぞれあると思います(ある一つ
のトリックと、それを用いて起こす事象とでワンセットと見なしています)。全てのト
リックが長短どちらに向いているかを分類できる訳ではないでしょうけど、起こせる事
象によって長い物語を支えられるかどうかが、長編向きか否かの分かれ目になるかと。
 適切な例が浮かびませんが……たとえば『占星術殺人事件』(島田荘司)のメイント
リックは長編向きでしょうけれど、元ネタとなった事象は、原理が同じトリックを用い
ていながら短編にしかなり得ないと言えると思います。

 ではでは。




元文書 #416 感想(又は質問)「宵の妙案」(永山さん)※ネタバレ注意 朝霧
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