AWC 長い粗筋、短い感想   永山


        
#351/568 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  18/01/30  20:11  ( 74)
長い粗筋、短い感想   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「監査役野崎修平」第三回を録画視聴。ネタバレ注意です。
 あおぞら銀行初の女性支店長として知られるようになった立川が、野崎を訪ねてく
る。音頭を取る東銀座支店に、木村ウメという老齢の女性が「ビルを返せ」と怒鳴り込
んできた。その木村ビルは、十年ほど前、薬局を営む木村夫妻にあおぞら銀行が百億円
を融資する形で、銀行側が持ち掛けた件。立川は背景を調べようとしたが、木村ビルに
関する資料は、管轄である東銀座支店には一切なく、経緯書などを持って行ったはずの
本店業務推進部に掛け合うと、こんな古い話を蒸し返すよりもすることがあるだろう
と、関わらない方がよいことを仄めかされた。当時の担当者と連絡を取ろうとしても掴
まえられないという。話を聞いた野崎は監査役として、まずは業務推進部を訪れ、資料
の提出を求める。部長の西條は多忙を理由に今日は出せない、次来るときも事前に連絡
をと言い、野崎を追い払おうとする。野崎は一旦退くが、生のデータが欲しいと業務推
進部の面々が揃う中、釘を刺していった。
 手掛かりのない野崎は、検査部長の渡辺を頼るが、数日後、渡辺は転籍になったこと
を伝えに来た。報復人事の疑いが濃かったが、当の渡辺は「検査部では他の社員をチェ
ックする立場でもあったが、これからは昔みたいに一社員として皆と仕事に向き合え
る」と、前向きに捉えていた。渡辺の“栄転”を祝う席で、渡辺は野崎に一人の若い社
員を紹介する。業務推進部の坂本なる男で、タニダエージェンシーの件でもよく動いて
くれたという。木村ビルの件でも、現在の価値が四十億ほどの物件を、百億であおぞら
銀行の関連会社に売却した形を取ろうとしていることを知り、西條に疑問をぶつけた
が、言いたいことを全て言うのが正義じゃないと、やんわり撥ね付けられたことがあっ
たという。内部を知る協力者の登場に、野崎は元気づく。
 その後、野崎は立川と共に木村ビルを訪ね、木村ウメと会う。亡くなった夫の仏壇の
前に連れて行き、二人に謝れと迫るウメ。謝罪しようとした立川を制し、野崎は言う。
「今何も分かっていない状況で謝っても、口だけになってしまう。徹底的に調査し、本
行が悪いと分かったとき、心から謝罪します」と。見直したような目をしたウメは、安
藤はどうしたと言い出した。木村ビル建設の話を持って来た当時の担当者だった。野崎
は安藤に会うため、あおぞらカードローンに行く。あっさり会えたが、木村ビルの件は
既に過去のことと思っており、ウメが不平不満を募らせていることやその夫が心労で死
去したことを聞かされても、「俺は上に言われてやっただけだし、もう責任を取った。
関連ローン会社に片道切符の出向、同期と比べて給与は半分。出世は望めない。これ以
上どうしろと?」と開き直った。
 監査役室に戻った野崎に、吉報が待っていた。坂本が折を見てコピーした木村ビル関
連の資料が届けられていた。これにより、最初から無理があると分かっていながら、巨
額融資ありきで進められた話であることを知った野崎は、過労で倒れて入院したウメを
見舞う。そして調査の途中報告をして頭を下げようとするも、ウメからは「謝るな。安
藤を連れて来い。それがあんたの謝罪だ」と言い渡された。野崎は休日の安藤に会いに
行き、ウメさんと会ってくれと頼む。それでも拒む安藤。野崎はまたも手ぶらで帰るし
かなかった。
 同じ頃、東銀座支店を京極頭取が急に訪ねてきた。初の女性支店長を激励するためと
の名目だったが、帰り際、「木村ビルの件からは手を引いた方がいいよ」と言われる立
川。女であることをも武器にしてのし上がる野心を抱く立川だが、現時点で頭取に言わ
れては、動きづらい。野崎に会って、木村ビルのことは取り下げるからおしまいにしま
しょうと告げる。野崎の方は、東銀座支店への頭取来店を聞き及んでおり、京極頭取が
彼女に何か言ったなと察しを付ける。話がまとまらない内に、野崎に電話が。安藤から
で、木村ウメに会うと言い出した。
 野崎は安藤を連れて、再び木村の病室を訪れる。安藤を見たウメは一瞬だけ驚き、や
っと来たかと言う。対する安藤は謝罪するのかと思いきや、いきなり「俺は悪くない」
と弁明を始めた。上の命令だった、融資に関して説明はしてあんたの旦那も納得しては
んこを押した、不良債権を生んだ責任は取らされた、景気悪化は国だって読めなかった
んだから銀行だって間違える云々と言葉を並べる。「国や政府じゃない、あんたにだま
されたんだ」と言い切るウメ。一瞬言葉に詰まる安藤だが、絞り出すように「それでも
家屋敷を取られた訳じゃあるまい。家族がいてくれるんだろう」と返す。ウメ自身は夫
に先立たれ、子供もいない。家からは追い出されそうだ。夫は借金でいつ家を取られる
かびくびくし通しの晩年だった。
 泣きそうになる安藤に、ウメが「泣くな!」と声を張る。病床に伏したウメの夫はウ
メに言い遺していた。「安藤を恨むな。恨むなら才覚のなかった自分を恨め」と。
 病室をあとにした安藤は、野崎に「俺はこれからどうしたら」と尋ねる。野崎は、ウ
メが夫の最期の言葉を伝えて安藤を苦しみから解放してやりたかったんだと説き、「あ
なたにできるのは逃げないで現実を直視することと、真実を伝えることです」と続け
た。――粗筋は以上のようなところで。
 特に力の入った回で、主要登場人物の目的がだいぶ明らかになってきたかな。粗筋で
は省略しましたが、武田専務も京極頭取の動向には注意を払っており、同時に野崎や立
川にも警戒を怠らない、したたか者のイメージがどんどん膨れ上がっています。ただ、
改革派を自称して専務になったのだから、具体的に改革らしいことをするエピソードが
欲しいな、武田には。このままでは油テカテカのエネルギッシュな男が野望を燃やして
るだけって印象ですので、頭の切れのよさの一端でも示しておきたいところでしょう。
 京極の方は、いつまで経っても判然としない。出番は少ないのに目立つ、靄のただ中
にいて顔だけを強い光で照らしてる、みたいな存在。次回、野崎と正面から言葉をぶつ
け合うシーンが予告にあり、今度こそ本性を見せることに期待しますが、さて。
 同じく粗筋から省いた、立川の評判。女性行員の間では陰口が多く囁かれ、決してよ
くない。いや、はっきりと悪い。こんな調子では、たとえ銀行のトップに立てても、同
性からの支持を得られない、しんどい立場になるのでは。

 ではでは。





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