AWC 繰り返しの工夫   永山


        
#340/568 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  18/01/19  20:41  ( 36)
繰り返しの工夫   永山
★内容
 日本テレビ系で放送のドラマ「リピート」第二回を視聴。ネタバレ注意です。
 今回は、リピート後での世界で、リピートした者達はどこまで自由で、どんな枷が填
められているのかをうまく提示したと思います。
 リピート現象は本当にあった。これでみんな幸せになれるはず。だが、十ヶ月前に戻
ったその日、死んだ者がいた。トラック運転手の高橋はカーブに差し掛かるトラックの
運転手に突如戻ったことで対応しきれず、交通事故を起こして死亡した。――ここでま
ず、運命は変わることもあるのだと示す。ただし、リピート行為そのものが死の遠因に
なっているため、例外的なものと見なせる。
 フリーターの毛利は勤めるキャバクラで、元先輩カメラマンと出くわし、殴り合いの
果てに相手のカメラのレンズを壊してしまい、百万円を請求される。その金を付き合っ
ている女に出してもらったため、否応なしに関係が続いている……という経験を、十ヶ
月前にしていた。これを回避すべく、当日店を休むことにしたが、店長が急病を起こし
たキャバクラ嬢を病院に連れて行くことになり、男手が足りないためやむを得ず出社。
喧嘩を起こさぬよう辛抱を重ねるが、軽く振り払った拍子に元先輩は倒れ、レンズを壊
してしまう。が、(結果を知っている)競馬で前もって稼いでおいた金を渡し、その場
でけりを付ける。その夜、自宅アパートに戻った毛利を女が訪ねてきて、プレゼントと
言って百万円を渡そうとする。きっぱり断り、別れを切り出す毛利。女は帰っていっ
た。――ここでは、運命はなかなか変えられない。しかし意思の力で突っぱねることは
できることが示される。ただ、完全に変えられたかどうか不確定。より悪い運命に迷い
込んだような暗示が感じられる演出あり。
 専業主婦の横沢は、後に癌で緊急入院となる夫の希望を、二度目のこの世界では叶え
てあげようと、社交ダンスを始める。が、発表会の二日前に会場が放火で焼け落ち、二
週間先延ばしに(この放火はリピート前にはなかった事件)。二週間後では夫は入院の
身で、手遅れ。主人公で図書館司書の篠崎鮎美は気の毒に思い、図書館休館日を利し
て、踊る場所を提供。満足する横沢だったが、その翌日、テレビニュースは横沢が放火
の犠牲になり死亡したことを伝えた。――ここでは、一度目にはなかった出来事により
リピーターが死亡するという、元々の運命が何故かあっさり変わっている、つまり絶対
ではないことが示される。
 こんな具合にして、運命はほぼ確定的なのか、努力すれば変えられるのか、それとも
もっと簡単に変わってしまうものなのかという振れ幅の広いエピソード三つを、コンパ
クトにまとめていました。また、〆は前回に続いてリピーターの死で揃えており、サス
ペンスを煽る効果も大きい。俳優陣の演技もまあ安定しており、ストレスを感じずに観
られます。あまりに自然なもんだから、安達祐実が出ているのを見過ごしていたくら
い。

 ではでは。





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