AWC ◆シビレ湖殺人事件 第2章・春田ー3


        
#1045/1158 ●連載    *** コメント #1044 ***
★タイトル (sab     )  16/01/22  18:36  ( 66)
◆シビレ湖殺人事件 第2章・春田ー3
★内容
カマドのところに戻ると、ヨーコが一人で座っていた。
「あれぇ。他のみんなは?」
「泳ぎに行ったよ」
「とか言ってケツを洗いに行ったんだな。つーか、まさか裸で泳ぐの?」
「ちゃんと水着か下着を着てだよ」
「なーんだ」と言うと、俺はヨーコの隣に座った。「つーかなんでウンコぐらいで
怒るのかねぇ」
「そういうのは、大人になるとどんどん回路が出来て、封印してしまうんだよ。
禁欲だよ」
「いや。回路が出来ると言うよりか、括約筋が出来るんだと思うね」
「肛門の?」
「うん。そんで、封印されたかの様で、実は、括約筋のところを
ウンコが通過する時に初めて快楽が生じるんだよ。
ただミキの場合は、後で気が付くという感じかな。
えー、こんなにぶっといウンコが大腸の中にあったの? みたいな。
肛門に感覚は残っていはいるものの、既に通過してしまっていて、
昔を懐かしんで懐メロを聴くみたいな感じかも」
「なんの話?」
「カタルシスだよ」
「カタルシス?」
「うん。分かりやすく言うと、水戸黄門かな」
「水戸黄門?」
「そうだよ。ああいうドラマって、悪代官とかお百姓とか、
そういうのが溜まっていって、最後に黄門様の印籠を出した時、
ぶりぶりぶりーっとカタルシスを得る、みたいな。
これが本当の水戸肛門、みたいな。
ただミキの場合には夜中頃になって、初めて、いいドラマだったなあ、
って気付くんじゃね。
その点俺はリアルで楽しめる」
「ドラマを?」
「いや、音楽だね」
「水戸黄門の音楽? ♪じーんせい楽ありゃ」
「違うよ。ヒッキーとかだよ。
ファーストラブとか、どうしていいんだろうって、自分の体でチェックしてみたんだ。
そうしたら、♪you are always gonna be my loveのところで、
ベースがかぶってくるところで、ジーンとするんだよねえ。
やっぱあれは、ヒッキーが括約筋で、そこにベースとかストリングスとか
色々なものがどばーっと流れてきて感じるんだろうなあ。
とにかく俺はリアルで楽しむよ」
「じゃあどうしてウンコを食べるの?」
「えっ。ミキがそんな事言ってった?」
「う、うん」
「まぁ、それは元カノの影響だろうなあ。元カノに、
愛しているなら食べろって迫られたから」
「食べたの?」
「食べないよ。だって、俺はウンコ自体に快楽があるとは思わないし。
あくまでも括約筋の方が気持ちいいんであって」

でも、と俺は思い出した。
あの元カノのウンコを汚いとは思わなかったぁ。
俺は彼女の顔が好きだった。
昔のナベプロ系アイドル、天地真理とか太田裕美みたいな、
ムーンフェイスにどんぐり眼みたいな顔で。
ああいう顔をしている人のウンコは許せる。
キューピーちゃんみたいな顔をしているからかなあ。
むしろミキみたいな綺麗系には、清くあってほしいと思う。
ミキにはウンコまんこは似合わないよ。
でも、その元カノがスカトロだったのは不思議だ。
つまり、俺がウンコを許せるなーと思った女が、たまたま向こうでもスカトロだった、
というのは何でなんだろう。そんな偶然の一致があるのだろうか。
待てよ。そう考えないで、さっき斉木が、X遺伝子が一個しかない女は、
成熟しないで浮腫んでいると言ったが、
ナベプロのアイドルと考えないで、…未熟な女は浮腫んでいて、
未熟だからスカトロであり、未熟なキューピーちゃんのウンコは許せる…、
と思うと、意味は通るのかぁ。
と、ヨーコを見ると、そういう顔だった。




元文書 #1044 ◆シビレ湖殺人事件 第2章・春田ー2 ぴんちょ
 続き #1046 ◆シビレ湖殺人事件 第2章・春田ー4
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