◇フレッシュボイス2 #1391の修正
★タイトルと名前
親文書
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
※小説『平家伝説殺人事件』(内田康夫)ならびに漫画『金田一少年の事件簿 吸血鬼 伝説殺人事件』(天樹征丸 さとうふみや)の内容に触れる場合があります。ご注意く ださい。 私は『平家伝説殺人事件』はドラマを、『吸血鬼伝説殺人事件』は漫画、アニメ、ド ラマ版でそれぞれ観て・読んでいまして、ネタバレの規制線に引っ掛からずに済みまし た。記憶頼みになりますがどうにか思い起こしながらレスしてみます。(^^; 先に、『吸血鬼伝説殺人事件』において、体重の件は確かにヒント・手掛かりでしょ うが、血を吸われた痕跡というのはおどろおどろしい雰囲気作り、吸血鬼伝説に“らし さ”の上を与えるための演出という役割がより強いかと思います。その上でヒント・手 掛かりになっており、巧さの表れと言えるかと。 ヒント・手掛かりを出す位置付けについて。 まったくの私見になりますが。凄く大雑把に分けると、読者に推理させる本格ミステ リには二種類あると言えそうです。 ・手掛かりそのものを読者が苦心して見付け、そこから一足飛びに真相に迫るタイプ。 ・手掛かりはあからさまに配置され、それらを元にあれこれ推理し、真相に迫るタイ プ。 もちろん、手掛かりを見付けること自体が難しい上に、やっと見付けた手掛かりを元 に込み入った推理を組み立てねばならないタイプもありますが、とりあえずここでは先 の二種類が基本ということで。 作者は自身の考えた手掛かりが見付けやすいものであると思うのなら、事件が起こっ てから読者の前に提示するのが安全だと言えるのでは。 逆に、一見しただけでは手掛かりと分からぬような手掛かりであるなら、事件が起き る前から堂々と配置しておくのが、読者に対して「やられた!」感を起こしやすい。 そういう訳で、手掛かりの性質によって、その手掛かりを事件発生の前に出すのがい いのか、あとの方がよいのかが決まってくる側面があると思います。 その他の点について。 『平家伝説・』のヒント・手掛かりが、偶然目にした物事からもたらされているの は、一時、「名探偵が都合よく閃くのはけしからん」みたいな意見があったので、それ に対する最も簡単な解答なんだと思います。「都合よく閃いたんじゃなくて、偶然にも ある出来事とを見掛けたので思い付いたんですよ」という理由付けですね。その偶然の 部分があからさまに過ぎると、ご都合主義だなと見なされてしまうので、乱発は注意し たいところだと思います。 >又、まだ事件が起きていないのにヒントを出されても、 >読者は退屈するのではないかとも思います。 >一刻も早く事件を起こして「謎解き」がスタートしないと読者は退屈する。 この箇所は判断が難しいですね。事件を早く起こしてもらいたい気持ちは読者は多か れ少なかれ持っていると思います。が、事件が起きるまでが長くても、読者を退屈させ ないだけのエピソードを考え、描くのが作者の腕の見せ所だろうとも思います。 読者の方も一人の作家に慣れてくると、「この作者のことだから事件が起きるまでの この場面に、何らかの手掛かりを仕込んでいる可能性が高い!」と踏んで、退屈せずに じっくりと読むようになるものなのかも。 ではでは。
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