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●love fool 01 つきかげ   ( 76行)
第一幕 其の一 ここは、真白な世界だ。 彼女は、そう思った。 彼女の名は、ジュリエットという。 ジュリエットは、乗っていた白いリムジンから降りると、一歩踏み出す。
◆●長編 #0434 2013/11/22


●love fool 02 つきかげ   ( 78行)
其の二 その部屋には、ふたりのおとこがいる。 広く、薄暗い部屋であった。 その中心に、円卓がおかれており、その机にふたりのおとこはついている。 部屋の周囲は、闇の中に飲み込まれており、壁を見ることはできない。
◆●長編 #0435 2013/11/22


●love fool 03 つきかげ   (137行)
其の三 聖市は、摩天楼の聳えたつ世界的に見ても十指には入るであろう、大きな都市だ。 その街の周囲に、ファベーラと呼ばれるスラム街がある。 それはたんなるスラム街ではなく、土地の所有者が明確になっていないような政治
◆●長編 #0436 2013/11/22


●love fool 04 つきかげ   ( 97行)
其の四 そして、その夜。 ロミオとベンヴォーリオは、マキューシオにつれられるまま、そのパーティ会場に ついた。 そこは、外見はまるきり倉庫であったが。 中で鳴り響く轟音に、その身を震わせているかのようだ。
◆●長編 #0437 2013/11/22


●love fool 05 つきかげ   (113行)
其の五 電子的にブーストされた轟音が、響き続ける。 炸裂するリズムが脳の奥を揺さぶり、高速で走行するフレーズが身体の奥、敏感な 部分を刺激していた。 そして、こころの奥を蕩かすような甘いメロディが、歌われていく。
◆●長編 #0438 2013/11/22


●love fool 06 つきかげ   (119行)
第二幕 其の一 真夜中近い夜空は、黒曜石のように深く暗い。 その黒い夜空に、穿たれた白い穴のような月が、輝いている。 月の白い輝きが、夜空の闇の深さをより濃くしているかのようだ。
◆●長編 #0439 2013/11/22


●love fool 07 つきかげ   ( 87行)
其の二 善きにしろ、悪しきにしろ、ヴェローナ・ビーチは活気に満ちている。 その街は、ジャンクヤードのような混沌が溢れていたが、裏返せば剥き出しの生命 力に満たされているとも言えた。
◆●長編 #0440 2013/11/22


●love fool 08 つきかげ   ( 84行)
其の三 ロレンツは、息をのむ。 その少女は、彼の知っていたジュリエットではない。 彼女は教会に踏み込む度に、そこの時間を凍り付かせていくようであった。 黄昏の闇に満たされた教会の時間を、きらきらと輝く水晶の結晶のように、凍り付
◆●長編 #0441 2013/11/22


●love fool 09 つきかげ   ( 76行)
其の四 ジュリエットは、とても幸福だった。 まるで、薔薇色の宇宙の中を、漂っているかのようである。 頭の天辺から、胸の先、下腹、爪先まで、ぴりぴりとした痺れるような快感に薄く
◆●長編 #0442 2013/11/22


●love fool 10 つきかげ   ( 92行)
其の五 ティボルトは、振り向いてマキューシオを見た。 その口元には、楽しげと言っていいような笑みが、浮かんでいる。 「おまえの相手は、ロミオじゃない。おまえは代理人としておれを承認した。そう
◆●長編 #0443 2013/11/22


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